馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2005年04月24日(日) 一周忌

母方の祖母の1周忌法要でした。
とても気持ちの良いお天気。

喪服着た一族が揃います。
「もう1年経つんですねえ」
「本当に早いもので」
みたいな会話。

稲葉はあまり時間は感じていませんでした。
早いとも思わず。
かといって長いとも思わず。
1年か、まあ、こんなもんだろ、みたいな。

お寺での焼香。
場所を変えて会食。
そして解散。

   ◆

今は長男(稲葉の伯父ですね)が住む、祖母の家へ。
仏壇に線香を添えます。

その家の近くに、昨年葬儀を行った会場があります。
車で通る際にちょっと見ました。
今日も式が1つ入っているようです。

1年前、事務的になりきれず、親族の誰よりも泣いていた新人さんがいました。
彼は今も元気に働いているかしら。

その近くに喫茶店がありました。
幼い頃からずっとあったお店。
祖母の家に行くたびに前を通って、なんとなく見ていた喫茶店。
一度も入ったことはないけれど。
でも景色としてはとても大切だったお店。

その喫茶店がつぶれていました。
看板もメニューも取り外されて、ドアの向こうはがらんどう。
窓ガラスには埃がこびり付いています。

白い看板が消えたお店を見て初めて、1年という時間を感じました。
祖母が亡くなって1年。
やっぱり、時間はそれなりに流れていたんですね。


 < 過去  もくじ  未来 >


稲葉 馨

My追加