2004年11月02日(火) |
新札発行〜野口・樋口両先生 |
紙幣のデザインが20年ぶりに新しくなりました。 みなさま、もうお手にされましたでしょうか。
前回のデザイン変更のときは稲葉は4歳。 そろそろ記憶もしっかり残っている頃ですが、紙幣が変わったということをちゃんと認識することはまだできません。 ただ、千円札が伊藤博文・夏目漱石と2種類あったこと、伊藤さんを徐々に見なくなっていったことは記憶しています。
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現在、稲葉の手元には野口英世の千円札と樋口一葉の五千円札があります。 一万円札はバイト先で見ただけで、手にするにはいたっていません。 新旧問わず、遠いものなんですよ、一万円札は。
ほんのり色鮮やかになりました。 薄緑、もしくは赤紫がうっすらとかかっています。 裏(人物が描かれていない方)はともに旧札よりもすっきりした印象があります。 千円札の裏の左下の「1000」の字体が妙にレトロ間があって良いです。
五千・一万円ともに表面左下にキラキラした細工が施してあります。 商品券なんかではたまに見ますが、お札で、というのにはまだ馴染めません。 なんかニセモノっぽさが出るような…。
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しかしなんといっても目が行くのは野口・樋口の両先生でしょう。
それにしても野口英世の髪型はすこしやりすぎな感があります。 地方のヤンキーかと思うようなリーゼント。 髪の毛がそっくり外れそうでもあります、スッポリと。
野口先生以上に強烈なのが樋口先生であります。 どうですか、これ。 「あ、宇宙人」と思ってしまったのは稲葉だけではありますまい。 「宇宙人」、多少良く言っても「お面」。 あの顔が笑うところを想像できない。 家のお勝手口開けて、いきなりアレが立ってたら、たぶん泣いちゃうと思う。
真偽のほどは知りませんが、樋口一葉の顔がのっぺりしすぎていて偽造防止にならない、ってのがあって新札の発行が遅れたと聞きましたが…。
文芸枠で夏目先生から樋口先生に代わったわけですが、作家としての格を考えると、少し落ちた感は否めません(もちろん、一葉は若くして死んでしまった、というハンデはありますが)。 それでもあえて一葉を採用したのは、女性も入れとこうという時代の流れなんでしょうか。 与謝野晶子か一葉かと言われたら、まあ一葉かなという気はします。
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さて「透かし」です。 野口・樋口両先生とも表のイラストと透かしの中と顔が違う。
野口先生は表のイラストの10年後でしょうか。 髪型も大人しくなって、いよいよ頼りになる先生といった風情が出ています。 こんな大学教授、いそうです。
一方の樋口一葉。 透かしの方が、どちらかといえば、一般的に目にする一葉の肖像写真に近いような気がします。 それでもまだ、違和感は残る。 小姓でもやっていそうな、少年武士にみえます。 「父上! それがしももう一人前でございます!」ってセリフが似合うと思う。
……なんか一葉にケチつけてばっかしだなあ。 そういえば、旧五千円札の新渡戸稲造先生もとうとう最後まで「何者なんだコイツは」的な扱いを脱し切れませんでした。 縦じまを横じまにしてしまうマジシャンか? みたいな。
五千円札の人物イラストっていうのはひとつの鬼門のような気がします。
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