馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2004年10月20日(水) 駅の掲示板

当日記が開設されてより、延べ1万6千人の方にいらっしゃっていただきました。
ありがたいことであります。
ありがたいことであります。

   ◆

駅の構内に掲示板ってありますね。
「カオルへ 東口出たところの喫茶店で待つ イナバ」みたいなの。
拾得定期券情報板とは違うやつね。
先日あれに 「もう僕のことは探さないでください ウォーリー」 って書かれてました。
地下鉄の日比谷駅構内の掲示板です。

ウォーリーのネタそのものはともかく、あの掲示板に駅員さん以外の人による文字が書かれている状態、というのが妙に新鮮でありました。

皆さん、あの駅の掲示板に何か書いたことってありますか?
小ネタを披露するとかじゃなくて、通常の設置目的に沿った内容を。
無い、でしょう、きっと。
書かれているのは何度か見たことある。
が、書いたこととなるとありません。

掲示板が導入されたころは頻繁に使用されていたのかもしれません。
しかし携帯が普及し尽くした現在では、待ち合わせ相手に何かを伝えたいとき、その手段として駅でチョークを握ろうって発想はなかなか出てきません。
仮に掲示板を使用したとしても、伝えたい相手だって、まさか自分に対するメッセージが掲示板に書かれているとは思わないでしょう。

掲示板を使用した、そして相手がそれを読んでくれて問題を解決できたって経験ある方、ぜひその詳細を稲葉にお教え願いたい。

   ◆

しかし掲示板は今でも確実に設置されているんですね。
担当の駅員さんがいるんでしょう、日付・曜日は毎日ちゃんと書き換えられている。
一日の終わりに、きれいなままの掲示板の日付を書き換える駅員さんの画というのは情緒があると思います。

こないだ周りの人間に掲示板について聞きました。
やはり書き込みをしたことある人はいませんでした。
小ネタとして 「チン毛9割 ワキ毛9割5分」 というのを見たという証言を得ました。
なんですかね、ほとんどがチン毛である、ワキ毛はそれ以上である、ってことですか。
わざわざ駅で手を白くしながらこんなモン書くってのは、なかなか勇気を要することです。
密室で行われるトイレの落書きと比べて、なんとオープンでライトな遊び心でしょうか。

チン毛・ワキ毛はともかく、普通の待ち合わせなんかの内容であっても、衆目にさらされる掲示板に書き込みをするってのにはやっぱり多少の気恥ずかしさがあります。
携帯のおかげで奥ゆかしいという以上にシャイになっている人たちにとって、あの掲示板は設備というよりは壁の一部になってしまっているんですね。

それでも、自分が何かを書くわけではないにせよ、残しておいてほしい物ではあります。


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稲葉 馨

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