馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年03月06日(水) 稲葉、お金と睨めっこす

稲葉が初めてバイトをしたのは2000年の1月でした。
大学1年生から2年生になろうとしている時です。
3月末にお芝居の本番があったので、2カ月くらいの短期でしました。
携帯電話とスカパーの販売キャンペーンです。
2年生の前期で映画を撮ろうと決めて、でも自分のカメラ持ってないと様にならないということでせっせと働きました。

働いてみて初めて知るお金の価値があります。
お小遣いでもらっていたお金には無かった何か。

今の牛めし屋は稲葉にとって2つめのバイトになります。
最初のバイトには、カメラのため、という明確な目標がありました。
今回のお金稼ぎにも目的はありますが、その範囲はとっても広くなっています。
1人暮らしをしたい、芝居をしたい、また映画したい、免許も取らなきゃなどなど。

歯が浮くような言葉で言うなら、夢のため…ですかね。

夢というと綺麗な言葉ですが、現実問題として、本気で追いかけようとすると、とかくお金がかかります。

さて、前にも書いた通り、バイトが3月いっぱいで強制終了となります。
ある程度お金も貯まっているので、いくつかの夢のために、ちょっと本気で動いてみようかと思います。
もうべディック会長という責務もなくなりました。
学科の単位も余裕しゃくしゃくです。
今年の稲葉に、ちょっと注目してみてください。

でもねーでもねー。
バイトが無くなる、すなわち収入が無くなるとなった途端に妙に心もとなくなります。
今あるお金も無くなってしまったような錯覚。
手元にあるお金が、とてもいとおしく感じられるようになりました。

働いてみて初めて知るお金の価値があるように、
働かなくなってまた知る価値もあるようです。

卑近な話にしますと、現在寺子屋企画でちょくちょく所沢校舎に通っています。
で、その交通費が正直言って痛い。
遠くて朝が早いというのも辛いっちゃ辛いですが、それは我慢の範囲。
でもお金はそーはいかん。

江古田〜航空公園間、片道290円。
航空公園〜学校、片道170円。
交通費合計920円なーりー。
行きのバス代をケチったとしても、1日稽古場に行くだけで750円がぶっ飛びます。
うへえぇ。
ちなみに週1回、稲葉の所属する劇団の稽古が調布で行なわれていますが、これも片道230円。

辛いなあ。
辛いけど、でも稽古場に行くってのも夢の一環なわけで、耐えられないものではありません。
ただ、行った先の稽古場で不毛な時間が流れたりすると、とてつもなく損したような気になります。
だから、そういう点でも遅刻はしちゃいけないんですね。
不毛な時間を生むのはなにも遅刻ばかりではありませんが、とりあえずね。

あと、今月は観劇ラッシュです。
友人の関わっている舞台が5つあります。
もちろんどの舞台も本気で期待していますから、お金のことなんて考えていませんが、それでも5つ続けてとなるとそうも言っていられなくなります。
高いところでは7千いくらなんてのもあります。
↑「ザ・コンボイショウ」というけっこう名の知れた所のオーディションに、同じ演技コースの女の子が受かって、ただいま北は北海道から南は九州までの全国ツアー展開中。←カッケエぇ!

稲葉は友人に言います。
面白い舞台を見せてね、と。
もっともこれまで、本当につまらないと感じた芝居はありません。
お人好しなのか単純なのか知りませんが、必ずどこかしら気に入っていつも満足しています。
こんな性質って、幸せかもしれない。

もちろん、お金を取らない作品でも、観客として来てくれた人がいるなら面白いものを見せなくちゃならないのは言うまでもありませんけどね。

お金ってなんだかなあ。

稲葉はいま、とても質素かもしれない。


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稲葉 馨

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