++ Nostalgic Diary ++
Written by : Kaori.Narita

 

原動力。

いろんな人の日記を見て回って、お兄ちゃんがどうして「二度と共演できない」と言っていたのか……ようやく理解出来ました。

とある役者さんが、お亡くなりになったようです。
私はその人と面識はなく、何が原因で亡くなったのか分かりません。
ただ分かるのは、彼と関わった人が悲しんでいるということ。

私も幾度か、死の場面に遭遇しました。
自分の飼い犬と2人のクラスメイト。
誰しもいつかは迎えることとはいえ、皆、あまりにも早すぎました。
遣り残したことがたくさんあっただろうに。
無限に広がる未来が待っていただろうに。

今、生きている私たちが出来るのは、彼らを忘れないこと。
「ダメですよ、忘れちゃ。だって、死んでしまった人は、君の記憶の中でしか生きられないんだから」というセリフがあります。
何だったかな……漫画だったかな……冬ソナだったかな……うぅん、思い出せなくてとても気持ち悪いのですけど。
そしてハリー・ポッターの第4巻でも「彼を忘れるでないぞ。闇の力に屈しそうになった時は、彼を思い出すのじゃ(微妙なネタバレにつき白反転)」とダンブルドアが皆に言います。

誰かが亡くなったとき、必ず言われるこの言葉。
実際に自分が「死」を身近に感じたとき、自分に出来ることは本当にそれだけなのだと思い知らされました。
無力さとはがゆさでいっぱいでした。
だからこそ、せめて覚えていようと、彼らが歩んだ人生を私が覚えていようと、より深く思うようになりました。


生きて、少しでも長く生きて。
彼らの存在を、少しでもこの世界に留めておく。
それが、今の私の、生きる原動力の一つなのです。


2005年08月22日(月)