Written by いずみ
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2002年11月18日(月) 「母性」と「あたりまえ」

昨日は、風邪っぴきのクセに1時間も風呂でたっけとシャボン玉を楽しんでしまったので、結局ダルくなってダンナの帰宅後即ダウンしてしまった…バカだ。
でも、今朝はそれで悪化した気配はなかったので、まあ良しとしよう。

今日は、午前中じーちゃん先生のところへたっけの風邪を診てもらいに行ってきて、珍しく待合室が混雑しているのにびっくり(笑)。
どこかの孤児院?らしきところで予防接種があったらしい。

たっけの赤ちゃん帰りは、ボチボチ落ち着きつつあるところかな。
ちょっと寂しい(笑)。
つか、1ヶ月前の私だったら、プッツン切れてたに違いないけど、全然そんなことはなかった、ということに自分で気付いて感心してしまった。。

得意の(笑)『母性を育む』読書開始から始まり、先輩ママさんとのメール、その後追加で購入した本、検索で新たに開拓したサイト、そして今回のたっけの風邪…その中で、ずっと考えていたことがあった。

“母性”と“当たり前”なお産と育児。

実は、今日たっけが昼寝をしているうちに、産後UPしようとしていた新コンテンツ「お産について」のうち、2記事をすでに書き上げてしまった。勢いで。
自然分娩も経験していない自分が、「自然なお産」を語るのは不可能なので、予定している10つの記事の中で、その辺にあまり引っかからない項目二つを完成させた。

この勢いを保つと、8つは里帰り前に書き上げられそうだから、思い切ってUPしちゃおうかな?と思ったけど、悲しいことに以前のリカバリでフォントの多くを失ってしまい(号泣)、お産コーナーTOPページのロゴが作れないというマヌケな事態にちょっと放心してるんだけど。。( ̄△ ̄;)

おっと、話がズレてしまったわ。おほっ。

フェミニズムっていう言葉は、前からなんとなく聞いたり目にしたりすることがあったけど、今回その思想をお持ちの方々がどんな主張をしているのか初めて知った。

『母性神話からの女性の開放』をうたっているようだけど。そーなの?

つか、私はこの、『母性神話』に始まり、「○○神話」っていう表現が好きではない。
このことは、数ヶ月前の日記でも言っていたと思うけど。
なんか、皮肉がこもっていて、どうしても生理的に受け付けないのだ。

母性にも「神話」という言葉が使われてると知ったのは、先日の『いいお産の日』イベント会場で。
託児コーナーにあるカウンターに「ご自由にどうぞ」っていうパンフレットがいくつか常に用意されているんだけど、そこにとある方の育児に関する講演の演目にその単語があったのだ。

読んで、え・・・と、思ってしまった。

そして、それから考えて思い出したんだけど、『母性を育む』の中で著者の岡村先生が
「母性など初めからなかった、という投書が新聞などに掲載されていて、とても胸を痛めている」
みたいなことを言っていたのを思い出した。このことか、と思った。

そのあと検索でHITして興味深く読ませていただいたのはこちらのサイトなんだけど、心理学の先生が、岡村先生と同じくして厳しく『母性否定論』に異議を申し立てていたのね。
ちょっと厳しくてイタタタタって感じかなぁ。極論といえば極論かもしれない。
ついでに、今どきの母親にどの辺に救いがあるのかしら、と、感じてしまうかもしれない。

けど、確かに共感する部分もある。自分自身“母性が足りない”母として。
「子どもがかわいいと思えない」と悩む母親に対し、
「母性なんてものに縛られているからよ、そんなもの忘れなさい」…と言うのは本当に彼女と彼女の子どものためなんだろうか?
あたりまえに「育児を楽しむ」ことを、本来母親はみな望んでいるのではないの?違うの??我が子の成長ひとつひとつを、あたりまえに喜んで、辛い時もあたりまえに受け止めてやれるような、そんな心のゆとりが欲しいんでないの?

…でもまぁ、まだ私はその『“母性”否定論』の方のお話をじっくり見聞きしたわけではないから、そういう指導をしているわけではないかもしれない、ってことで、まだ誤解もあるかもしれないけど。。
それは後でゆっくり検索して探そうと思う。両方の言い分を理解しないとね。判断はそれからだと思うから。

でも、だからといってやっぱり「母性が神話」だなんて思いたくないなぁ。

私の身近なところで尊敬できる母性の人といえば、かーちゃんとねーちゃんだと思う。…ホントにさ。別に本人が見てるからここでゴマすってるわけじゃないわよ。うふ。

岡村先生の著書に従って考えると、かーちゃんは大家族の末っ子で、初産が帝王切開でミルク育児、一見母性のスイッチは入りにくい条件であるように見えるけど、その後3人育て、自分の子ども以外にも甥や姪(とーちゃんの姉妹の子・つまり私のいとこたち)の産後の面倒まで同時に見ていたことがあったわけで、私自身も頼りきってしまっているところもある。
もしかして結婚前にも、年の離れた兄姉のお産・育児の手伝いもしてたのかもしれない。それなら母性を育む土台はほぼ完璧、だったんだろうなぁ。
かーちゃんは、

「自分が誰の助けも殆ど得ないところで育児をしたから、娘にはそういう思いをさせたくないのね」

と、言っていた。それも母性から出る言葉なんだな〜と、今はそう思う。

ねーちゃんにしても、9歳年下の私の出産〜育児をずっと眺めてきたわけで、

「あんたはね〜、ホントにかわいくて仕方なかったのよ〜」

みたいなこともよく言われた。言葉尻が過去形なのが気になるが(笑)。
私が幼稚園の時に中学生だった姉は、学校が先に終わった時、途中まで迎えにきてくれたことも合ったし、かーちゃんがどうしても授業参観に来れない事情があったときに、高校の制服姿で代わりに駆けつけてくれたこともあった。
もーこのときは嬉しくて仕方なかった記憶は今でも残っている。

そんなねーちゃんがお産で里帰りをしてきたとき、夜頻繁に泣く甥の声で目が覚め、

「こんなに泣いて、ねーちゃんてば、いつか虐待しないだろうか」

と、実はよく心配していた私。今思えば、新生児が夜中でも頻回授乳を求めるのは当然のことだと分かるけど、その時はそんなこと知りもしないから、こんなによく泣く子なら、いつか姉がぶちきれるんじゃないかと、そればかりが気がかりだった。

でも、私の成長を上から見守っていただけに、心配には及ばなかったわけで、二人目出産後1年ほどで、事情によりすぐ働きに出てしまったけれど、あれから10年経った今でも甥と姪のことで、一喜一憂している様子を見聞きしていると、当時の心配がばかばかしい(笑)…と思えてしまうほど立派なおかーさんになったんだなぁと感じる。

『母性神話』説は、そんな彼女たちの「我が子を愛しく思う心」を否定するもの?
林道義先生のサイトだけをを見る限り、そう取れるんだけど……。
もしそうだったら、やっぱり好きになれそうにないなぁ〜(^_^;)

私だって、いつかかーちゃんやねーちゃんみたいに、
「我が子のためならえん〜やこ〜ら〜♪」な日が必ず来るんだって、信じてるさ。
一応今だってそのつもりなんだけど…。えへ。どうしても腰痛とお腹の張りにかまけてダラダラしちゃうから…。

ついでに、自然分娩・母乳育児…といったいわゆる「自然育児思考」を推奨する話をすると、必ずどこかで批判が起こる。
特に母乳育児の本やサイトを見ていると、必ずと言っていいほど
「当たり前を当たり前に、と声を大にして言えない現代の辛さ」
…みたいな著者の声を垣間見る。
なんでそうなっちゃったんだろうね。昔から我々人間が営んできた生命の育みの基礎、お産と育児の方法や考え方が根底から覆されたのは歴史的に見てごく最近。
なのに、なんでそれが今こんなに難しくなっちゃったんだろう?

例えばミルクのない時代、人間はみんな母乳で育てられてここまで繁殖したのに、日本の母乳育児率は40%だっけ?それは何でなんだろう?10人に4人が母乳不足だなんて。
韓国では、95%を越えていた母乳育児率が30年の間に10数%まで低下してしまい、国家レベルで母乳育児一大キャンペーンを展開中なんだそう。
欧米諸国なんかだと、すでに同じく国家レベルで回復に努めて、75〜90%まで回復してるんですって。
日本、何かやってるか?特にやってないよね。だから悩むお母さんが後を絶たない。


ところで、12日の日記で紹介した『分娩台よ、さようなら』を大体読んだんだけど、お腹の張り=早産の兆候ってわけじゃないみたいですね。ある意味そういう体質だっていうだけみたいで。
確かに、3度のお産、どれも私はお腹が張りやすかったし。体質って言われりゃ納得。
薬や安静だけで早産を防げるかと言うと、実際はまだまだ疑問なのだそう。
病院側でこれらを勧めるのは、ある種の自己防衛みたいなものらしい。。

張ったときは、治まるまでちょっと休めば十分。ただ、出血が伴った張りや、定期的な張りは当然危険性も出てくるから、受診をするように、だそう。
…ちょいと大事にしすぎかもしれませぬ、私。腰の痛みもそもそも運動不足も原因なんだろうしなぁ。

安産の秘訣は“太らないこと”“不自然な生活を続けないこと”……。はうぅ。(-_-;)イタタタタ。


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