評判なので大いに期待して読んだが、今ひとつの印象。現代性が前面に出ているわりには『アメリカン・グラフティ』の世界に近い。9・11事件を十分に消化していない。テレビドラマを連想したのはそのせいかな。十代後半の男女子の心理はしっかり描かれている。城山三郎『この生命、何をあくせく』に続き『湘南』を読み始める。今週は、城山三郎週間だ。