2006年03月15日(水)
日々の塵芥
夫が、空気清浄機を購入したいと言う。 狭い部屋に何を考えているのだとしばらくの間は拒否していたが、理由を聞いてなるほど、それはワタクシのせいでしょうかと項垂れる。 布団に入ると咳き込んで眠りが浅いとのこと。 調べるとそれは確かにハウスダストかもしれず、健康診断などで医者に訊いてみるとハウスダストじゃないかと言われ、夫もそう考えるようになったらしい。 そんなこと、早く言いなよ。 そう言うと夫は目を伏せて、ちょこっと言ってみたって君は掃除してるって頑として言うじゃないか、と呟く。 私が頑としているのはアンタの言い方にだよ、とはさすがに言えず、仕方なく病院でアレルギー検査することを条件に空気清浄機の購入を決定した。 この狭い部屋に。 この荷物が溢れている狭い部屋に。
だいたい、結婚前に訪れた夫の実家での彼の部屋は恐ろしく散らかっていたのだ。散らかっている、という言葉では生温い。足の踏み場もないとはこのことだ、と言わんばかりの部屋だった。結婚の挨拶に訪れて、部屋に招待されたはいいが居場所はベッドの上だけだった。 あれではお義母さんも掃除できなかったに違いない。 そして夫が自分で掃除していたとは到底思えない。 あんな部屋に居住していた人間が、ハウスダストでいらっしゃると? そう言われて簡単に信じられないのも致し方ないと思う。
私自身は、整頓はしておく方だが埃についてはそう気にしない。積もる前に掃除はするし、見ればさっと布巾で拭くが、基本的にはマメではない、と自覚している。 が、かつての夫の部屋より綺麗である自信はある。 考えられることは、カビ。 私も夫も一軒家に暮らしていたので、マンションの気密性には本当に驚いたのだ。気を抜くとカビで黒ずむ恐ろしさ。昼間は寒くても窓を開けたりしているし、水滴を残さないようによく拭いているのだが、それでもカビを発見してはがっくりする。もちろん、普通の壁にはえたりはしないのだが、結露するような場所は要注意している(そして黒ずみを発見する)。 だからこそ、ハウスダストなのかカビなのか、それとも花粉なのか、アレルギー検査をしてくれと言っているのに。土曜なら行けるでしょうと言っているのに。
布団から何から全て掃除機で埃を吸い取ったところ、夫は「よく眠れる」と喜んでいた。これなら空気清浄機を買わなければ良かったと思ったが、これを毎日はできないなと思い直す。そして本日、空気清浄機が届き、やっぱり部屋が狭くなったと一人で部屋の模様替えをしている。
いや、健康が第一だから、それで夫が楽になるのならいいんだけどね。
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