xxxxxx 表面張力(仮)

虚実入り乱れても記録
20010802--



2005年09月02日(金)

もう夏は終わるけれど

 今、隠れてこっそり遊んでいる。
 遊んでいる、といっても単なる一人遊びで、私自身の持ち物であるノートパソコンにかたかたと他愛もない話を書き連ねているだけのこと。小学生の頃は小説家になりたかった。私が小六の頃だったと思うが、読売新聞に、ファンタジー大賞というものができたことが広告で掲載されており、いつかこの賞に応募したいと思っていた。実際にいくつか書いたこともある。そして書いてみて、私からは物語が生まれてこないと知って愕然とした。数本は本当に書き上げたが、何か喚起させるキッカケがないと何も出てこなかった。
 今は、そういうものじゃないかと思っているけれど。
 中学生になってからも普通に書いていたけれど、そのうちに自分は勉強が得意だということを自覚した。数学や理科が得意でもあり好きでもあったけれど、それでも高校にはいるまでは国文学を研究する人になろうと思っていた。それも高校に入り、理系科目の方が得意だったこともあって、結局理系に進むことになった。そのころはもうお話を書くことはなかった。書くよりも読む方がずっと好きだった。
 そして私は色々なことから隔絶した。


 自分が夏を怖がらなくなる日がくるとは思わなかった。
 高校生から向こうの過去は本当に遠くなっていて、その隔絶された思い出は本当に煙のように形がなくて、だからまた、それがたとえ遊びだとしても、再び空想を書きつづるなんてことをするようになるとは思わなかった。
 十年が経った。もう十年が過ぎた。
 一昔と数えられるだけの時間が私の中を過ぎ去った。

 このときをどれだけ待ったことだろう。



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