2002年07月29日(月)
避難場所
理由があると,簡単に安易にソコに逃げ込む. 自分のそういうところがとても嫌いだ.安易で脆弱.
ちょっとした哀しいことはとても便利.「ああたいへんだね」と誰からも言ってもらえるようなコトだ.それはとてもお手軽なヨロイになる.使用方法はとても簡単.ちょっと辛いことがあったときに「だってこんなことがあったんだものだもの.だから仕方ないの弱いのかわいそうなのなの」と自分に言いきかせればいい.それだけで心が軽くなる.目の前の辛いことを直視しなくていいからだ.考えなくて済むからだ. なんて安易で単純で. 問題はいつまでたっても解決せず,根本的な躓きは放置されて腐り異臭を放ち,自分自身はただうずくまってぼんやりと,深い思慮もなく建設的な模索もなくただぼんやりと.
反吐が出る.
恋人は多分,ないはずはないだろう痛みを堪えて私を待っている.日常には噴き出してはこないけれど,不安や心配はないはずはない. 私は恋人を選んだ.一緒に前を向いていこうとする人に,家族でも友人でもなく,恋人を.それは躓いたモノの種類にもよるだろうが,とにかく選んだのだから. 逃げ込まないでいよう. その存在は確かにあるが,それでも.
あんな当然でありふれていたコトでも,躓いたことは紛れもない事実だ. まずはそこから逃げるな.
夏. 存在感の確かな青空.何か懐かしくなるような宵の闇.花火の音.風鈴の音.蝉の声.うだるような空気.ビールの泡. 私は夏を楽しむ.この季節をきちんと味わう.恋人と一緒に楽しむコトに決めている. ちゃんと生活していこう.そうしたいんだ.
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