xxxxxx 表面張力(仮)

虚実入り乱れても記録
20010802--



2001年12月29日(土)

大きな汚れたスニーカー 白い靴下 なびく白衣の裾

 屋上に行ってきた.
 夕御飯を食べに店に向かう時に見上げた月のことを書こうとしたら,急に月が見たくなった.昨夜もとても綺麗な月夜で,なんとなく意識にあったよう.
 階段を上っていき,屋上へのドアを開ける.ドアは南向き.出て上を向くと遙か天頂にほぼ円形の月.
 月明かり.
 コンクリートの屋上にワタシの影がおちる.明瞭な輪郭.なんて明るい空なのだろう.月は白く白く輝いている.冷たい冬の月.

 しばらく屋上へは行っていなかった.夕暮れの空を見る時も,東側の非常階段から身を乗り出して西の空を眺めていた.数階分の階段を上る手間もあるが,それ以上に思い出すコトが少し切ないという理由.
 最上階から屋上へ続く階段はそれまでのより少しだけ高さがある.背の小さいワタシはちょっと違和感を感じるけれど,長い脚は何も気にすることなく一段抜かしで目の前を行く.大きな汚れたスニーカー.白い靴下.なびく白衣の裾.
 一人でえっちらおっちら屋上へ向かいながら,ぼんやりと思い出す過去の映像.


 などと.
 感傷に浸っても仕方ないのだけど.月夜の晩くらい,少し思い出してみるのもたまには悪くないさ.
 現実のワタシは出涸らしのアールグレイを飲みながら英語の文章をかたかた打っている.集中した時間が途切れたときに少しだけ考える.



index

 ご来訪、ありがとうございます。
 あまり更新されませんが、その期間はおそらくきっと、元気にやっています。

サイト説明

内容
 不定期更新日記のみ.

リンク
 貼るも剥がすもご自由に.

自分
 海棠

連絡方法
 メールはこちらから
TEXT-AN
 唯一、登録しているテキストリンク集

空色地図
 背景をいただいた素材サイト