2001年11月27日(火)
想像力の欠如
人と人は分かり合えない.そんなこと,知ってる. 痛いくらいに.
この,空間をわける境界面が邪魔をする.肌と肌を重ねたら溶けてじゅるじゅるに混じり合ったらいいのに.そしたら君のことがわかるのだろうか. そんなことを夢想する.それくらいにわからない.
わかるわけがない. ワタシと君は違う眼球で違う景色を見ている.違う耳で違う音を拾う.違う舌で違う味を感じ,違う肌で違うモノに触れて,違う鼻で違う匂いを嗅ぐ. 異なる感覚器.異なる対象物.異なる経験. そして異なる神経の束. 同じモノなど何一つないのに,どうしてわかることができるのさ. そう思わないか.ねえ.
そして. だからこそ想像力というモノがあるのではないのか.寄り添うために理解する努力という,まるで海の水を掌ですくって空にするような途方もないコトをするんじゃないのか.わかることはないというコトを痛い程わかっていながら敢えてする. そうしないと君と生きていけないから. 君に近づけないから.
知識を吸収して,よく観察して,考えて考えて人の意見もよく聞いて,それでも理解なんてできない.できないできないできない. だからワタシは想像する.君の痛みを.哀しみを.歓びを. 得てきた知識で,観察結果で,人の意見で,自分の経験で,これらを総動員で想像力を使う.想像に過ぎないことがわかっていても,たとえ自己満足に終わろうと,それでも想像せずにはいられない. 君の感じていることを感じたい. ワタシの言葉で君に無駄な傷をつけたくない. よりよい方向に,お互いに歩いていきたい.
たとえ. どうやっても分からなくても納得できなくても. その結果,一緒に歩いてはいけなくても,それでも余程のコトでない限り,ワタシは君の道を大事にしたい.君を大事にしていたい. 余程のコトだったら? その時に考える.たくさん考える. 少なくとも,想像力が欠如した状態でいることはないようにするさ.
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