2001年07月18日(水)
二度と見上げたくはない満天の星を
夏が来る.いや,もう来ている. 何度目かの夏だ.
人にはそれぞれ狂いそうになる季節があるように思うけれど,私にとってそれは夏だ.春もぐるぐると消えてしまいたくなるけれど,夏の空虚さには及ばない. どうやって息をすればいいのかわからない,闇に溶けた緑の匂い. 水音. 影が,木々の影が山陰が. む………っとする空気の中で,ゆらゆら立ちこめる気配の中で,ただ星だけがおかしくらいに暗い空に張り付いている. 夏だよ.ねえ,夏でしかないよ. 生命賛歌なのか,殺戮的な勢いなのか.ただワタシは飲み込まれていく. アスファルトの上の陽炎でしかない. 星の光でゆらめいている,かげろうでしかない.
ただ息を潜めてやりすごすだけ.
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