| 2004年10月12日(火) |
☆☆携帯カメラで奏法研究☆☆ |
今日はAちゃんの久々のレッスン。 そこで、「カメラ付き携帯」になったことをめざとく発見したAちゃんを撮影することにしました。といっても「着信と同時に写真がでる」とかいうためではなくて、演奏している姿をとるためです。 よく、教則本などには「よい」「悪い」などと顔の下半分がでていますが、あれをみて自分の顔下半分におきかえて適切に解釈するのは、それなりの経験と辛抱強い想像力が必要なのではないかと。 なので本人の「いいとき」「わるいとき」「その中間」を撮影するのがよいのではないかと思い立ったわけです。
大体採用されたのは5枚くらいです。
1 ペダルトーンのベスト版 ◎ペダル音域を演奏してもらい、その中でのベストバランス(そう言う時はもちろん音もよい)フォーム。唇の両端の位置が適切に定まっていて柔軟性がある。あごもよい感じに手前にひいた感じ。上下の歯列はほぼ平行。 ちなみにAちゃんはこのフォームの直後にノイズが格段とへり、倍音がゆたかになった。この状態に音域拡大のヒントがあります。 ◎Aちゃんはこの自分の写真をみて、「ほんとだ!『ただあててるだけ』みたい」と言いました。
2 ペダルトーンのややパワー不足版 ◎バランスは悪くないが、音圧が低いため音の生命力にはかけている。しかしこのリラックスしたバランスや、身体にいっさい力がはいらず「息をプッシュ」しない状態はそのままウオ−ミングアップに適切な状態の参考になる。 ◎本人のコメント「つかれちゃった...」
3 ハイトーン音域でギブアップ状態 ◎あごが上向きになりすぎていて、肩が内側にはいりこんでいる。上唇がしたくちびるにかぶりすぎでしたくちびるは下の歯とと共に奥にさがっている。(まちがわれたアパチュアの拡大)口角がさがってみえる。唇の横径が広がり過ぎていてコントロール不可能。 ◎Aちゃんはこの自分の写真を「みょーんと顎がのびて、ゾンビーみたい」と言いました。適切な表現が笑えます。本人は「人生笑われてなんぼ」がモットーだと加えてました。
4 2と3の中間で2に近いが、違っている状態 ◎非常にまぎらわしい。一見唇のブリッジはバランスがよく保たれているが、顎があがってしまっているためある音域からのつながりが「突然」悪く、コントロールができない。下の歯を前にだすつもりで顎があがってしまっている。 ◎本人のコメント「ほんとだ〜上唇が下にかぶさってふたしてるみたい」
5 1から3へ「バランスを失いかけている」状態 ◎この状態になった時点で、3に達さないうちに形勢をたてなおすべきである。 Aちゃんの場合、「ベストバランス」から「横に引き過ぎ、顎があがり、下の歯が奥に後退して吹けなくなる」直前にかならず「唇をつきだしてしまう」バランスを経過していることがわかる。
どうです!!携帯カメラばかにできません。 よく、あこがれのプレイヤーなんかは、カメラとかデジカメ使って記念にしたり、参考にするためにとるでしょうけど、自分のってあんまりとらないですよね。録音はするとおもうんですけど、録画ってあんまり自分だけが映ってるわけじゃないことが多いですよね。
楽器を吹いているみなさんであれば、かなり興味深い内容ではないでしょうか? 個人的には、「なぜばてるのか」「なぜ高い音がでないのか」「なぜ音の密度がさがるのか」という、金管奏者にとっての基本かつ重大な課題をとくヒントがみつけられるよい方法だと思います。
「今のがいい音だよ」「今のがいいフォ−ム」同じことなんですけど、何がよかったんだかわからないと、次にやるときにも、運任せになってしまいます。 これからばしばしとっていこうと思います。 ちなみに自分の写真はとりにくいので、人にとってもらった方がよいのかも。Aちゃんも自分の上半身写真をみて納得していた様子でした。
やみくもに「自分は下手だ」とばかり思いつめてもあまり意味がありません。「いいとき」「悪い時」「その中間」「こわれる前触れ」「音だしにぴったり」このいつつ、みなさんも自分で撮影しておくと、まよった時にどんなものまねをするよりも『あたたかい自信』がわいてくるんじゃないでしょうか。 「自分にも、『よいことにちかいこと』をできていた瞬間がある」それがわかるだけでも、随分とふところがあたたかくなるものです。
「みわける」「ききわける」ことのできる人に撮影してもらう必要がありますが、ぜひおためしください。
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