道標≪過去を見つめてあさっての方向へ≫


2004年03月02日(火) いなかのこぶた、まちへゆく(3)



なんじゃこりゃ。
私の中で、松田優作ばりの衝撃がはじけた。
生まれて初めて体験する通勤ラッシュ。
眩暈がした。

二泊の宿主、和塩さんは今日から仕事。
母と東京駅で待ち合わせする四時半までフリーになった。
前日無理やり友人巷で噂の高校生探偵のクドウ氏に
約束をとりつけておいたので、待ち合わせ先の恵比寿駅へ
向かう。時刻は通勤ラッシュがピークの八時前後。

東京で就職しないで本当に良かった…。

つくづく痛感する。
吊り革をつかまなくても立っていられる電車内。
ムギュムギュと人ごみに押されているのに
みんな嫌な顔一つせず、
静かに黙ったまま目当ての駅を待っている。

どれがいいか、悪いとか、
そういうことを言っているわけではなく!
ひたすら感心ばかりしていました。

私にはこの生活ができないと悟る。
すごいよみんな。

出かけた先は、恵比寿ガーデンプレイスで開催されている
文化庁メディア芸術祭。

一階では、ストレッチマン二人が狭い部屋でひたすら
悶々している嫌な映画を見せられ、辟易。
二階以降では、受賞作品のディスプレイが所狭しと
並べられているのだが、ダントツにこっちのが面白い!

学生作品から一般まで、さすがというか何と言うか、
どの作品もとにかく不思議で楽しかった。
特に、自分の叩いたリズムを記録するガジェットには
大興奮!机をバシバシ叩いてご満悦。
様々な芸術作に魅せられた後、エンターテイメント部門で
クドウ氏が『モジブリボン』に熱を上げる横で、
「飛ばねえブタはただのブタだイヒヒ」と
ゼルダ(64のね)を操り、ブタを捕まえては海に投げる
暗い遊びを執拗に繰り返すこけももなのでありました…。



クドウさんオススメのスイーツを食べるために代官山へ。
店に着くまでいろんな雑貨屋を見て回る。
きょろきょろしちゃって田舎モン丸出しだ。
着いた先はワッフル屋さん。

(゚д゚)ウマー!!

クドウさんは一見ごっついあんちゃん系。
私はどっちかっつーと巨漢にカテゴライズされそうな
体型なので、代官山のこんなかわいいお店には
二人ともちょっと不釣合いっぽいのだが
モウマンタイさ。シロップかけ放題なので
二人でむさぼり食い。甘味最高。東京万歳。



駅が、線路が身近にある風景。
どこか懐かしいような。ごみごみした路地裏に
ひどくノスタルジアを感じました。
一度も住んだことなんてないのに。



初めて東京に来たのが大学一年の夏。

早朝すぎる渋谷の街の吉野家で、労働者のおいちゃん達の横で
ひたすら並丼をかきこんだあれから数年が経ちます。

あの頃の印象と、少しも変わるところがありません。

猥雑で、やかましくて――新しいものも古いものも、
すべてが内包された、尺度の無い、絶えず風の吹く街。



カバン一つでいつでも来れます。
あの頃よりも、東京がずっと近くなりました。

また来るよ東京。




そしてまた日常に戻るのであります。


金田こけもも |MAILHomePage