2004年08月05日(木) |
『あなたの手で奪って欲しいのに』 |
テーブルに転がっている、あの人の煙草を手に取った。
一本、咥える。
床に転がっていた安っぽいライターで火を点けると、そのままソファに身を沈めた。
すう、と大きく息を吸う。
フィルタを通して、煙が肺の中に侵入してくる。
「相変わらず、きついの吸ってんなぁ…」
独りごちながら、ふうっ、と息を吐き出した。
きついきつい煙草が体内に染み込んで、あの人に蝕まれているような感覚に陥る。
苦しくて、酔うような感覚で。
頭の中が、くらりとゆれた。
あの人の手で命を終えたいと云う願望を充たしたい時にだけ、煙草を手に取る。
そんなこととは露知らず、勝手に一本拝借したことを怒るのだろうけど。
+++ なんかSSじみてしまいましたが詩なんです、な方向で。つか御題借りてきたくせにいきなり放置かよ!っていう。 最近マッハの速度で(死語)ハマったジャンルのサイトさんをまわってたら、なんか凄いシリアスな気分になることが多くて。さらに煙草ネタが書きたくなって。そしたらこんな仕上がりになりました。暗!最近暗いよここ! て云うかぶっちゃけ日生は煙草が大嫌いで(というか煙全般苦手)煙草を吸ったことがありません(えー)。喫煙者を好きになることも有り得ない。無理無理。というわけで喫煙シーンにリアリティが無くてスミマセン。でもキツイ煙草吸うと酔うって聞いたことが…(気のせい?)。
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