絡めた指先に、ぎゅっと力を込めた。あふれる人ごみの中で、この指先だけが現実。誰にも邪魔されたくない。今にもさらわれてしまいそうな儚いものだけど。決して離したくない。失くしなくない。隣に居るきみだけが、僕の現実でありますように。