破棄

山桜はもう咲いている
静かな場所で、静かに、誰にも見られることもなく・・咲いていた

婚約破棄をした事がある。
さわちゃんらしいと、知る人はゆうかもしれない(爆)
結納も、済んで、式場も予約してあった。
でも、結婚しなかった・・そのことに対しての後悔はまるでない。
今から思うと、何が嫌だったんだろう

いろんなことの積み重ねだったように思う
ふと
1”あたしは、この人が明日いなくなっても、今日と変わらない明日を送るだろう・・”と、思ってしまったのだある。
そう思えた時に、少し考えたくなって、延期したのだが
これで、彼の全てを見てしまったような気がする
延期してからの彼は、不安定で、怒りやすく、
ますます、考えてしまう材料を私に、与えているだけのようだった
”なんて、かわいそうな人なのだろう・・・そうさせてるのは、私なのだが
 本当に
そうなのか?・・・”
 
最後は、彼に殴られて全てを終わりにした。
殴るたければ、なぐればいい
それで、何かが、変わるわけではない
すごく冷めながら、私は、彼に殴らせた

本当に見つめなければ、ならないのは、自分自身だとゆうことに
きずかなかった、彼を
選ばなくて
正解だったのだと 

彼は、県会議員の息子で、婚約破棄はとんでもないことだったのだが
わたしは、そんな事はどうでもよかった

一瞬親の顔がちらついたが
親は自分の幸せを願っていると、いいほうに考え・・・(ふふ。。)
誰にも相談しないで、一方的に、破談にした。
友達は勇気がある・・信じられないと、言った
近所の噂、友達の噂は、覚悟の上だった
自分がどうしたいかだけであった。
彼の為の結婚であるはずはなく
そこに、自分を見ることが出来た上での結婚・・であるべきだからだ

その後、2,3ヶ月後に
彼が尋ねてきたが
小さく見えてしまった彼を
受け入れることは、出来なかった

丁度、今ごろの季節の夜だった
散りかけた桜が
街灯の下で光って見えた

最後まで、私は、泣くことがなかった

その後、彼は結婚し
それなりの 幸せを手に入れたらしい

帰り道
道路に散った桜の花びらが
車が 通るたびに
ひらひら、舞
躍らされてるかのような・・・そんな光景を
ぼーと
みていた。

追伸

殆どの事は、記憶にぼんやり残っているだけなのだが
彼に、対して、”1”を思った時の
場所、状況、自分の服装、顔。心は
鮮明に、覚えている−


2002年03月20日(水)

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