「生きていくのに大切なこと」こころの日記
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2004年11月05日(金) 柔らかい感覚

 休日の朝。布団からはみ出た手足に寒さを感じて眼が覚めました。
この頃は朝夕がめっきり冷えこむようになり冬の訪れを感じます。ゆっくりと布団から抜け出して、私の体が冷えないように衣服を整えた後、庭に放られていたダンボールを片付ける私の耳には鳥の鳴き声が聞こえてきました。ふと視線を上げると、晴れて初冬のさわやかな空が一面に広がっていましたが、防寒した身体にも吹いてくる風は冷たくて、それでも 「今、風の冷たさを感じる私が居る」 ことが素敵なのだと思いました。過去には、自分が何をしているのか、何の為にそこに居るのかが分からないまま生きる私でしたけれど、今は自分の動きの一つ一つを確認できる私です。

 昼間には久しぶりにプールへ行き、水中の「真空パックの中のように静かな世界」の中で、自分の心臓の鼓動に耳を傾けてみました。そして水の底に頬を付けてタイルの目地の粗さを感じてみたり、次の瞬間にはゆったりと水面に浮かんでみたり、今日私が触れた 「水」 は、いつもに増して 「柔らかさ」を持っているようにも思えました。私は水中で感じる事が出来る「とろけるように柔らかい自分」を日常でも持続させる事を意識して、より楽に生きていくのです。

 帰りには、通りの景色に秋の気配を探しました。今年は紅葉が遅れているらしく、森の木々は緑色を残していましたが、時に濃い緑の中に赤や黄色が映えている景色を見つけては、その色合いの美しさに私の心は躍りました。
 木々が色付いていることよりも、今この季節を楽しんでいる自分がいる事が大切なのだと思います。

 朝起きた瞬間から、自分の心と対話しながら一つ一つ動いていくことの連続が 「生きるということ」 ではないかと思います。私はこれから、「私」として生きていくのですから、何時の日か、「寝ているときですら生きている事を実感できるのだろうか」 などと考えてみたりもしています。

 一昨日、ススキの穂を逆光撮影してみました。ススキが輝いています・・。
今日の空は、筆に白い絵の具を付けて一振りしたように 「白い雲」 が伸びていました。



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