日英双語育児日記
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2007年09月01日(土) |
なぜ英語の読み書きを教えるか |
TやSに、なぜ英語の読み書きを、今、このタイミングで教える必要があるか、ということを、ときどき考える。
私自身、小学校六年生でラジオ基礎英語を始めたのが、英語との出会いだったけれど、結局、大学の英会話の授業を受けるまで、ネイティブスピーカーと話したことはなかった。読み書きも、ペーパーバックを一冊読み通したのは、大学に入ってからだ。
でも、そうやって身につけた英語で、今私は仕事をしている。イギリスに大学院留学したときも、それほど困らなかった。別に、これでも、いいのだ。
では、なぜ、今、日本で暮す六歳のTと四歳のSに、英語の読み書きを教えるのかー。
私には、確たる答えはない。 言語獲得(母語)の臨界期は、12,3歳という説が有力だが、その場合の「言語」は、基本的に音声言語(文の構造)で、読み書き能力は入らない。
敢えていうならば、今のTとSの言語環境では、英語インプットが圧倒的に少ないので、語彙と文構造に関する知識を増やすためには、読み書き(特に読むこと)によるインプットが重要、ということはある。
それにしても、今でなくても、たとえば、十代の間に、ある程度の期間、英語圏で教育を受ける機会があれば、一定レベルの英語読み書き能力は身に付くだろう。もしそういう機会があれば、のことだけれど。
また、そこまでいかなくても、日本語の読み書きを学んだあとのほうが、スムーズに学べるだろうとも思う。
けれど、夫は、答えを持っている。 Because I am British. という答えを。
自分の母語を、自分の子どもが、きちんと使えるようになって欲しいと思うのは当たり前だという彼の、根源的な感情の前には、いろいろな理屈はいらないのか、という気もする。
最終的にどれだけの英語が身につくか、ということだけではなくて、英語と一緒に成長して欲しい、ということなのか、と思ったりもする。
読み書きを学ぶ、という幼児期の成長過程、literateな人間になるという過程を、日本語と英語で、ほぼ同時期に体験すること。それ自体が、象徴的・情緒的な意味を持つということか。
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