*ハナビヨリ*住宅ローン返済日記
もくじ|きのう|あした
とっぷり日も暮れた帰り道、 ヘッドライトを灯しながら運転する道中。 前方には遠く遠く光るテールランプ。 誘導されるようにただ、ハンドルを握る。 すれ違う対向車は大型車が多く、 風がうなり声を上げるのがガラス越しに聞こえ。
迫るライトで我に返る。 ああ、また…。 軽く頭を振り、苦笑いが漏れるのだ。
このままその光に吸い込まれてもいいかも、なんて。 そしたら人生、終わるのかな。 痛いかな。卑怯かな。 痛くても卑怯でも、それが本当は一番ラクなのかも。 この世に存在しなくなるってどういうことなんだろう。 考えても仕方ないけど、興味ある。 「その時」消え去る前に自分で自分を見下ろせるといいな。
疲れている時は思考がマイナスに傾くのがわかる。 良くない傾向、いつからこんな風なのか。 自分で分析できるだけ正常ってことなのか。 生まれつきの性質なら仕方ないけど、 受け入れるキャパが足りなくなったらと考えると怖い。
家に帰り夫の顔を見る。ほっとする瞬間。 「死ぬなんてつまんないよ。長生きしようよ」 屈託なくそう言って笑う夫は太陽だ。 私の中の陰を消し去る太陽。大きくて温かい私の太陽。 じめじめした土壌も太陽光線で乾いていく? そうだといいな。
そして…子供には太陽の性質だけが受け継がれるといいな。
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