風の行方...深真珠

 

 

七夕の朝に・・・ - 2008年07月10日(木)

朝方、雲ひとつない空を見上げていた。
そこにはたくさんの星があり、隣には貴女がいた。
白くもやがかかっているように見えるところがあって、
「あそこって天の川かな?」と、ふと声に出した瞬間、
今日が7月7日だということに気づく。
しかも、七夕の朝。

僕は流れ星を2つ見た。
貴女は二つとも見逃した。
逆だったらよかったのにと思った。

きっと貴女は僕と居たかったんじゃない、
「誰か」と居たかったんだ。
僕はそう思うようになった。
そう思うことが、傷口を最小限に抑える方法だ。
きっと、それは貴女にとってもそうかもしれない。

そういう「技」を覚えてしまった。
事実はひとつなのに、その解釈を変え、自分のいいように編集し、
更に脚色していくという卑怯な「技」だ。
単純に、傷つきたくないというだけで(もちろん、傷つけたくも無い)
今夜も日本各地で(もちろん、世界規模で)
小さな傷口を埋めるための言い訳が生み出され、繰り返し使われていくんだろう。
そういう「技」を、テクニックと言ってもいいかもしれない。
そういう「技」を、愛嬌とは誰も呼ばないだろう。
そういう「技」を、七夕の朝に使わなくてよかったと思った。

この小さな、小さな物語がまだ続いてくれればと思う。
僕はそれを必死に願う。
僕はそれだけをただひたすら思い描いていたい。

仮に僕の中に何かの可能性があれば、それを貴女のためだけに使いたいと思う。
僕に余力というものがあれば、それをすべて貴女だけのために使えないかと願う。
もし、この世の中が僕をほんの少し幸せにしようと動いているとしたら、それを貴女のために動かして欲しいと思う。
今から僕に起こるすべての奇跡を、貴女のもとに起こして欲しいと思う。

僕はすでに多くの可能性を失いつつある。
もう取り戻せない可能性もある。
5年前だったら掴めたものが、もう今の僕にはつかめない。
それなら、貴女がつかむべきだと思う。

幸せをつかむべきなのは、他の誰でもない。
貴女だけなのだ。




...




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