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2004年03月30日(火) 雨の夜の東名高速

明日まで合宿の予定だったかずぴーが
もっともらしい理由と胡散臭い理由の両方で
一日繰り上げて帰宅することになった。

帰ってくるのはいいが、合宿所は神奈川のはずれの不便な所にあり
単独で、しかも夜間に帰ってくるのは難しい。
というわけで、今日の仕事が終わってから車で迎えに行くことになった。

夜の高速道路は怖い。東名高速は特に怖い。
雨が降っていたらもっと怖い。雨の量が多ければ、さらに怖い。
すべてが最大級に怖かった。

夜の闇と吹きすさぶ雨で、前がほとんど見えない。
時折、私の車を追い越すトラックの水しぶきで
水中を走っているような状態になる。
いくらハンドルを握りしめても、体を前に乗り出しても
見えないものは見えない。
安全運転で走っていた大型トラックのテールランプを頼りに
「何があっても、ずっとあなたについて行きます」と走り続けた。
そんな私の一途な思いを知ってか知らずか(知るわけない)
件のトラックは、私が降りるインターより手前の出口で降りてしまった。

心細さが頂点に達したとき
私と同乗者のあやぽんは、妙にハイになって
下らない冗談で笑いあう。
笑っている場合じゃないけど、とにかく笑った。

帰りも同様の状態だったが
女二人のテンションについてこれないかずぴーだけが
「スピード落として」とか「笑わせないで」とか言いながら
深刻な事態に陥っていた。
そう言うかずぴーの声が、合宿の間の「声出し」のせいでかすれており
そのかすれた蚊の鳴くような声で、真剣に訴えかける様子が、また可笑しく
女二人は、笑いで恐怖を乗り越えたのだった。



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rachel |MAIL

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