Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ビクトリー号戦線復帰?
先週末は更新なしで申し訳ありません。 夜に作業をしようと思ったら、夕方からちょっと体調を崩しかけ、大事をとって早めに寝てしまったのでした。 月曜朝には復活できたのでやれやれです。 その分、今回は2本まとめてupという次第になります いずれも小ねたですが、
さて、英国には「NewsBuiscuit(ニュース・ビスケット)」という、時事ニュース・パロディのサイトがあります。 真面目なニュースのパロディを大まじめに伝えるという、じつにイギリスらしいユーモアにあふれたサイトですが、このサイトの今回の話題は、10月末に発表された英国防省の防衛戦略見通し(the Strategic Defence and Security Review :SDSR)です。
ごぞんじの通り、英国の新政権は徹底的な緊縮財政を打ち出していて、 交通省の交通戦略見通しでは、大規模公共事業に大ナタがふるわれ予算削減になっているようですが、国防予算についても事情は同様のよう、
これを10月26日の「ニュース・ビスケット」はこうとりあげました。
HMS Victory to replace Trident and Ark Royal http://www.newsbiscuit.com/2010/10/26/hms-victory-to-replace-trident-and-ark-royal/
(国防予算の緊縮で)ネルソン提督のビクトリー号の復帰が決まった。 リーアム・フォックス国防相は、防衛戦略見通し(SDSR)の目玉として、「ビクトリー号が再び、世界の海に英国の威信を示すことになる」と述べた。 乗組員区画には適切なトイレットが設置され、18世紀の艦尾楼は撤去される。替わりに設置されるのは、あらたな通信システムをになう伝書バト通信隊のための着艦デッキとなる。 伝書バトの居住区画は最新式の檣頭見張台(Crow's nest:鴉の巣)に設置される。
ビクトリー号は文化財艦隊(Heritage Freet)の一番艦となるだろう。 海軍局長(Admiralty Chief)は現在ピナフォア号について、現役復帰の可能性を調査している。 またメアリー・ローズ号についても潜水艦として利用できないか、調査を行うものと見られる。
もう…大爆笑してしまいました。 さすがモンティ・パイソンの国、素晴らしいセンス。
ピナフォア号は、艦としては実在しない、「H.M.S.Pinafore」という19世紀末のアーサー・サリバンの喜歌劇の題名で、以前にNHKBSで一度舞台中継がありました(2007年10月05日の日記参照)。 メアリー・ローズ号は、ヘンリー八世の時代のキャラックで、1545年に沈没しました。1982年に船体の一部が引き上げられ、現在はポーツマスの海軍博物館の一画に展示されています。あらら、せっかく引き上げたのに、また潜水艦にしてしまうのですか?
これで更新を終わっても良いのですが、やはりこのままではまずいと思いますので、 10月25日のリーアム・フォックス国防相の、本当の記者会見を扱った英国防省のほんもののプレスレリースのアドレスを下記に紹介しておきます。 http://www.mod.uk/DefenceInternet/DefenceNews/DefencePolicyAndBusiness/DrFoxSdsrSetsOurArmedForcesOnPathToSustainableFuture.htm
2010年11月03日(水)
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