Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ダグラス・リーマン作家生活50周年(前編)
ハヤカワNVから刊行されているボライソー・シリーズの作者アレクサンダー・ケント(本名ダグラス・リーマン)は、今年2008年に作家生活50年を迎えました。 これを記念して、米国での版元McBooksが同社ブックレットでこの夏に紹介したインタビューが、ケントのサイトに掲載されていましたので、何回かにわけてご紹介したいと思います。
以下は下記URLページの内容のみを、管理人のフィルターを通して、要約紹介したものです。原文をそのままを訳したものではありません。 日本で出版されていない作品については、一部省略させていただいています。要約のため原文とは文章構成も異なります。 原文ご希望の方は下記アドレスをごらんください。 http://www.bolithomaritimeproductions.com/Interview/default%20-%20Interview1.html
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ケントが本名のダグラス・リーマンで執筆した初めての小説作品「A Prayer for the Ship:燃える魚雷艇」(創元推理文庫)が、英国のハッチンスン社に認められて世に出版されたのは、1958年のことでした。 その後50年、彼の諸作品は世界各国で翻訳出版され、その総計は3,400万冊に達します。 現在の英国での版元ランダム・ハウス社の編集部長ジョンソン氏は、「英国出版界でのダグラスの存在は伝説的とも言える」と評します。「40年以上に渡って新刊をベストセラーリストに連ねているのに、新刊には常に新しい何かがある。今年の新刊「The Glory Boys」は、デビュー作「A Prayer for the Ship」で世に出た時に同じような、新たな切り口を見せてくれるのだ。
米国で1980年から同氏の小説を出版しているMcBooks社のAlex Scutt氏は、ケントを、米国での歴史海洋小説の基礎を築いた人物と評します。 McBooks社ではこのケント(リーマン)氏に、作家生活50周年についてインタビューを行いました。
◆処女作「A Prayer for the Ship」出版前後のこと 50年前、初めての出版契約を結んで、社の建物から(出版社のある)Great Portland通りに出た時、私は「これで私も作家だ」という幸福感に酔った。出版社は「A Prayer for the Ship」のみならず、その後の2冊の本についても契約を結んでくれた。 その日はすぐに家に帰って一緒に暮らしている皆とお祝いをした。 それからすぐに次の作品の構想を練らなければならなくなったが、次作にアイディアは当時の仕事(中古ヨットの販売)が役に立った。 転売の仕事は多くの人々から話を聞く機会があり、そこから次作「High Water」(未訳)のアィディアを拾った。
ダグラス・リーマンは陸軍の技術士官の息子して1923年に生まれました。子供の頃から船や海に関心があったリーマンは、第二次大戦中、学校を卒業すると海軍に志願、候補生を経て終戦時には20才、魚雷艇の中尉(副長)としてドイツの戦後処理などに従事していました。 戦後は予備役に身を置きながら郡役所の職員、中古ヨットの販売業を経てフルタイムの作家となります。
◆それまで職歴が、作家への道を開いたのか? 最初の3作を出版した後、長編作品を求められた。これが4作目の「The Last Raider」(未訳)だが、これは戦争末期に派遣されていたドイツで耳にした実話が元になっている。 戦後も予備役にいたことで、海軍との縁は切れなかった。 私はよく艦をおとずれて、乗組員たちから多くの話を聞く。 小説のアイディアは、私のところを訪れた人々のいろいろな話から生まれることも多い。サイン会の場で聞いた話や、読者からの手紙に触発されることも。 ただし実際の執筆に当たってでは、できるだけ舞台となる現地を訪れるようにしている。 昔と違って、今は誰でも世界中のあちらこちらの場所に出かけることができる。 昔は船乗りだけが世界のあちらこちらを知っていて、そして船乗りは大嘘つきなものだ。
(つづく) この先はボライソー・シリーズの話になります。
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長くなるので、続きはまた来週以降、 原文をご覧になるとおわかりと思いますが、上の文章はかなり大胆にポイントだけを拾っていますので、詳細をお知りになりたい方は原文ご参照ください。
明日は朝6時半に出て日帰りで駿河湾まで行くので、ちょっと更新はムリです。 じつは今年初めての海だったりします(もう明後日は12月ですって)。 あしからずご了承くださいませ。
そうそう、先週のソマリアの海賊の話…米国まだオブライアン・フォーラムの話題の中心ですが、 イギリス海軍がフリゲート艦を一隻、海賊対策にソマリア沖に派遣することになったらしいです。 「英国海軍には何百年にわたる海賊との戦いの歴史があるのに、何をやってる!」って批判の声があったらしいですよ(苦笑。海賊としての伝統もあの国にはあると思うんですが)。 でも英国もいろいろと大変で、海兵隊は今アフガニスタンに派遣されているらしいですし、艦艇数も削減されているので、昔のような対応はできないというのが実情のようです(と、オブライアン・フォーラムの書き込みにありました)。
2008年11月29日(土)
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