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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
鄭和 偉大なる旅人(ドキュメンタリー+ドラマ)

最近、鄭和という中国明代の武将がニュースになっていました。

鄭和がアメリカを発見?
http://news.goo.ne.jp/news/jiji/geino/20060118/060117124424.35avjcrt.html

鄭和(ていわ、Admiral Zheng He、1371-1434)は、明の永楽帝に使えた武将で、東南アジア、中東、アフリカへの7度の大航海の指揮をとった人物です。
この1418年航海時の地図の複写が先日、北京で発表され、その地図にアメリカ大陸が描かれていたことから、「これはコロンブスのアメリカ大陸発見(1492年)より早いのではないか」と論議を呼んでいます。

この記事の中に出てくるギャヴィン・メンジーズのベストセラー「1421:The Year China Discovered The World」(邦訳「1421−中国が新大陸を発見した年」)については、
この方のページ↓に上手くまとまっています。
http://tanakanews.com/c0502china.htm
英国の退役海軍将校で歴史学者のメンジスはこの本の中で、鄭和艦隊の六分儀による航海記録と、当時の南十字星などの位置を比較し、鄭和がオーストラリアや南極、南北アメリカの沿岸まで航海した、としているのです。

まぁ「新大陸発見!」というのは、あくまでヨーロッパ・サイドから見た史観であって、
もとからネイティブ・インディアンはアメリカに住んでいただろうし、その祖先はシベリアからベーリング海峡を渡っていったという説もあるし、ポリネシアやミクロネシアの人々はイースター島やニュージーランドなどに渡っていたわけですから、「新大陸発見!」なんてそう大騒ぎするほどのものでもないでしょう? と日本人である私は思ってしまったりするのですが、

それでも、コロンブスより100年近くも早く、アフリカまで海を越え7回もの大航海をした鄭和の業績は評価されてしかるべきでしょう。
来週の2月1日、2日、NHK-BShiビジョンで、2日間、計3時間、この鄭和の大航海を描いたドキュメンタリー(再現ドラマ含む)が放映されます。

楽しみなのは、この再現ドラマ部分の監督が、「覇王別姫」や間もなく公開「PROMISE」のチェン・カイコー(陳凱歌)であること。
クオリティの高い番組になりそうです。

鄭和 偉大なる旅人
 前編 2月1日(水)20:00〜21:30
 後編 2月2日(木)20:00〜21:30
 NHK BS-hi
詳細は、http://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/hvsp.html

この情報は、KさんとFさんからいただきました。ありがとうございます。


2006年01月27日(金)