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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ハリウッドの博物館にサプライズ号の檣頭

米国カリフォルニア州ロサンゼルス郊外ハリウッドの「The Hollywood Museum」には、M&Cの艦長の衣装や、サプライズ号の檣頭が展示されているとのこと。
「ムーラン・ルージュ」や「羊たちの沈黙」「レッド・ドラゴン」などの衣装・小物もあり。

The Hollywood Museum
所在地:1660 N. Highland Ave, Hollywood, CA 90028

http://www.thehollywoodmuseum.com/

TEL(米国内から):(323) 464 7776
開館時間:木曜〜日曜 10:00〜17:00

ホームページのアクセス方法を調べてみたのですが、見事にクルマで辿り着く方法しか書かれていません。
まったくクルマ社会アメリカにも困ったものだわ。1時間に1本でもいいから、バスはないのかしら?バスは?
これだから、クルマがなければ洪水になっても逃げられません、なんてことになってしまうんでしょうか?

それはともあれ、サプライズ号の檣頭…つまりはマストヘッド。
なんでこんなものが展示されているかというと、おそらくは「艦長の青春の記念」すなわち人魚の彫り物のせいでしょう。
ジャックがこっそりスティーブンに見せようとしたものが、一般公開されてしまうっていうのも何だか…、
まぁでもあれは、艦内では公然の秘密みたいなものでしたけど。
サンディエゴに行って海事博物館のサプライズ号を見たあと、ロサンゼルスで「檣頭の秘密」を見るツァーも良いかもしれません。

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以下は、海にも船にも全く関係ない、でも映画と英国には関係ある無駄話です。

最近、映画館に行くと「ナルニア国物語」の新しい(もうちょっと長い)予告が見られるんですよね。
いやもうどきどきしちゃうような素敵な予告なんですけど、
初めて見た時には全く個人的に、ちょっとショックでした。
いやその、「ナルニア国ってこういう国?」っていうか、児童文学にはありがちなんですが、最初に読んだ時に子供心に頭に描いていた「絵」とあまりに違う「世界」がそこに展開されていて。

ひとことで言うと、
ナルニア国ってこんなに壮大だったんですか………しりませんでした。

これもニュージーランドでロケしたんでしたっけ?じゃぁまぁ中つ国(ロード・オブ・ザ・リング)のような光景でも不思議はないんですけど、
それはどちらも出所は同じ…というか、いずれも英国のケンブリッジ大学の教授の想像力から始まった物語ではあるんですけど、
でも「ロード…」の時は、あの壮大な自然を見てもあまりびっくりしなかったんですよ。
それが何故か今回は、予告だけでとってもびっくり。ちょっと違和感。
みなさまはいかがですか?

この原因はおそらく、原作を読んだ時期にあると思うんです。
「ナルニア国…」を読んだのは、小6〜中1で、私はまだ外国の壮大な自然というものをほとんど知りませんでした。
それはテレビではスイス・アルプスもアフリカのサバンナも見たことはありましたが、本を読む時にそれらの映像知識が応用できるほど器用ではなかった。
…というか林や森や野原にしても何も考えずに自分の身近にある、つまりは日本の(それも関東地方の)自然を想像の手かがかりにしていましたから。

いや今回と同じ経験というかショックを受けたことが以前にもありましてね。
ラッセ・ハルストロム監督の「やかまし村」シリーズ。
スウェーデンの児童文学作家リンドグレーンの物語の映画化です。
いやもう正しくそれはスウェーデンの何十年か前の田舎の農村の生活なんですけど、でも野原とか森とか湖とかが、私がむかし小学校3年生の時に読みながら頭に中に作っていた「絵」とぜんぜん違う(泣)。

そりゃ違うわけですよ。だって私は山中湖で想像してたんですもの。当時はそれしか知りませんでしたから。
やかまし村の森は北欧の…北の森で、もちろん植生から何から全く温帯の関東地方の森とは違うわけです。
日本でも秋田や盛岡、青森に行けばあの森があるだろうけど、東京在住の小学3年生がそんな場所を知るわけもなくて。

ナルニア国の場合は、以前にBBCのTVドラマによる映像化を見てしまったのもいけなかったのかな?
あれはスタジオとイギリス国内だけのロケだったから。
イギリス国内でロケする限り、壮大な自然と言ってもスコットランドがせいぜいですから、最大限でハリー・ポッターという。
なんとなくナルニアの自然はイギリスの自然の範囲内…というような思いこみが私にあったみたいです。
いかん、いかん。

ところで、前回BBCのドラマの話をした時にメールで教えていただいたのですが、
BBCのTVドラマの「ナルニア国物語」で、カスピアン王を演じていたのは、なんとエドリントン卿(ホーンブロワー「戦場の恋」)ことサミュエル・ウェストだそうです。
なんと!、「銀のいす」のジル(カミラ・パワーズ)だけではなくって、カスピアン王もホーンブロワーに出ていらしたのですね。
情報、本当にありがとうございました。
ご紹介がすっかり遅くなってしまって申し訳ありません。



2005年11月05日(土)