Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ルーブル美術館の有名ではない海洋画
お休みの今朝、寝坊してのんびり起きてきたら、家族がNHK総合を見ていました。 なんでも今日は1日特集で「ルーブル美術館」だそうで、母などは結局、最後まで(午前8時半〜午後3時までの番組だったらしいですが)見てしまったようです。 私は朝食の前後と昼食の前後、それでも2時間くらいは見ていたでしょうか?
ルーブル美術館というところは、本当にじっくり見るのなら1週間はかかるかもしれない。私は1日で駆けとばしたのだけれど(パリには3日しかいなかったのだから仕方ない)、やはりもう一度行ってゆっくりじっくり見たいものだと思いました。
でも駆け飛ばしたにもかかわらず、しっかり収穫だけは拾って来たのです。 いや、Jacque-Louis DAVIDの筆による有名な「ナポレオンの戴冠」がルーブル美術館にあることは知っていましたが、ルーブルではこのほかにも多くの海洋画があって、当時のバルト海の港を描いた連作とか…、例のエアソン海峡(デンマークとスウェーデンの間の海峡で難所)を航行するフリゲートなどもあり、すっかり感激しちゃった私は…思わず、メモメモ。
というわけで今回は「知られざる(つまりは全然有名ではない)ルーブルの海洋画」特集。 あ…でもこれは、フランス語カタコトの私が機械的に写しとってきた文章ですので、スペル他間違いがあるかもしれません。 またこの日記はテキスト文書なので、アクセンテーギュなど特殊文字が出ません。ご容赦ください。
ルーブル美術館の海洋画メモ (これは2002年のものです。その後移動があるかもしれません)
シュリー翼3階52室 * Joseph VERNET「L nuit : un port demer an clair de lure」1771年 * Joseph VERNET「Marseille」1754年
リシュリュウ翼3階 15室 * Claude GELLEE 28室 * Jan van GOYEN, 1596-1656「Vue de Dordrecht」 * Johanes Juibert PRINS, 1757-1806「L'Oude Grcht a Utrecht」 C室 * Antonie WALDORP, 1803-1866 「Marine - Arivee de haits perosnnnages damsun port hollandais du 17C」 D室 * Peder BALKE, 1804-1887「Vue de sites du Denmark et de la Norvege 1847」 34室 * Ludorf BAKHUISEN「Le port d'Amsterdam」1666年 37室 * Ludorf BAKHUISEN 1631-1705 * Willem van de VELDE le Jeune 1633-1707「Marine avec vaisseau anival」 38室 *Jacob Issacksz van RUISDAEL 1628-1682 * Hendrik Carrelisz van der VILET 1633-1707 39室 *Ludorf BAKHUISEN 1631-1708 艦隊
一番のおすすめはD室のPeder BALKE。バルト海を描いた一連の風景画で、オレスン海峡、クロンボー城沖のフリゲートなど、当時の現地の様子をよく伝えています。
またナポレオン関係絵画は上記のDAVIDの他に * Paul DELAROCHE, 1797-1856「アルプス越えのナポレオン」 * Antoine Jean Baron GROS, 1791-1835「冬将軍」 などをリシュリュウ翼3階15室で見ることができます。
でも、このルーブル見学もいろいろハプニングがありました。 ルーブル美術館って職員のストが多いのだそうですね? 何度パリに行ってもストで入れない…というお気の毒な方もあるそうで。 私が行った時もスト騒ぎをやっていて、9時の開館に言ったところが、「本日は開くかどうかわからない」と言われました。「いま話し合いの最中で11時頃までには決まる」とか。 そんな!パリには3日しかいられない可哀想な多忙日本人観光客なのだから、そんなの付き合っていられません! 私はさっさとギメ美術館(東洋美術館)に走り、午前中はそちらを見て、午後1時頃戻ってみると、ラッキー!「開いているじゃありませんか!」
そこで端から見学を開始したのですが、午後3時頃これからフランドル絵画に入ろうとしたところで、なんと警備員が来て鍵をかけ始めた。 なんか言ってたけど、よくわからないのでそのまま見ていたら、英語に切り替えて「クローズ!」とのたまう。
え〜っ!だってここ、5時閉館じゃないの!まだ2時間あるでしょ! …というようなことを英語で言ったら(こんな複雑なことはフランス語で言えない)、わからないんだか、わからないふりをしているんだかわからないけど、フランス語で「今日は3時だ」って言い張るんですよね。どうもストの関係らしいんですけど。 「あっちのイタリア絵画は7時まで開いているからあっちへ行け!」と。 あ〜っ! この先にフェルメールが…、なのに締め出し? 明日は日本に帰るのに…、泣くに泣けない。
…ので、翌朝速攻で行きましたよ。1時の飛行機で、10時には出なければいけなかったので、9時開館と同時に飛び込んで1時間だけ、フランドル絵画だけ。 そしたらね、誰もいなくて貸し切り状態だった。 5分間、他に誰も入って来なくて、フェルメールと私、2人きり。こんな贅沢ルーブルであり? 本当に夢のようでした。 …でしたが、ギリギリに帰ったので友人に大変心配されました。飛行機ぎりぎりでした。 あとで大変反省しました。
そうそう、今日のNHKのルーブルの番組で、レンブラントのアムステルダムのアトリエを紹介してましたが、「真珠の耳飾りの少女」のフェルメールのアトリエと窓の感じが同じで。 あの映画のセットはレンブラントのアトリエを参考に作ったのかもしれません。
2005年02月11日(金)
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