大 将 日 記
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2006年11月17日(金) 姪の衣吹(いぶき)

私には、2人姉妹の姪が居る。その妹の方、衣吹の話し。
衣吹は来月3歳になる。そんな衣吹は今、子供特有の「これにぁに?」が始まった。

昨日の事である。

公演後、久し振りに完全オフだったので、いろんな用足しをしていたのだが、たま
には妹達に付き合うかと、一緒に近所のスーパーに買い物に出掛けた。

最近、ディズニーの英語教材DVDを飽きもせずに見ている衣吹は、果物コーナー
で、かなり立派な発音で果物の名前を英語で叫んでいた。

しかし、魚コーナーではそうはいかない。

まず、鮭の切り身を指差しながら、私に
「これなぁに?」と聞くので「鮭」と答えると、英語で答えろと言い出す始末。
元々魚屋だったので、ある程度の魚の名前は英語で言えるが、全部は無理だ。
仕方が無いのでとりあえず「サーモン」と答えると、オウム返しで同じ言葉を大声
で叫ぶ。「さーもん!」
次に鮪を差した。「ツナ」「つな!」
次はエビ。「シュリンプ」「ちゅりんぷ!」

ちょっと違う。

次はタコ。「オクトパス」「お・・・お・・・おくとぱしゅ?」

なぜ疑問系だ?

実はこの『オクトパス』には意外な事に、周りに居た大人達が「へぇ〜」と言った
のだ。

すると誰かが

「猪木の『卍固め』って、英語で『オクトパスホールド』って言うけど、『オクト
パス』って『卍』の事だと思ってた」

と呟いた。んな訳ねーだろと、私は心の中で突っ込んだ。
英語表記で『卍』なんてもの見た事が無いぞ。
そもそも『卍』って何語だ?

閑話休題(そんな事は置いといて)

次にサバ。これは困った。サバなんて英語で何て言うのか解らない。とっさに答え
たのは「フィッシュ」。間違いでは無い。「ふぃっしゅ!」
次にアジ。これも「フィッシュ」。「ふぃっしゅ!」
次にカレイ。小さい声で「フィッシュ」。「・・・・・・」

明かに不機嫌そうな顔をした。でも指差すのは辞める気が無いみたいだ。

そこで伯父ちゃんは考えた。
どうせ解らないのだから、英語っぽく日本語で答えておこうと。

差されたのはシラス。「シラ〜ス」。「しら〜す!」
他の客がクスクス笑い始める。これは以外にオイシイ笑いが取れる。
次がホッケ。「ホォ〜ッケ」。「ほぉ〜っけ!」
衣吹はご満悦だ。

次にアジの干物を差そうとしていたのに、フェイントで鮭を差された。
「ア〜ジ」と言おうと準備していたので、思わず「ア・シャ〜ケ」と答えると、衣
吹は真顔で「『あ・しゃ〜け』じゃないよ!『サーモン』でしょ!」と怒り出した。

してやられた。以外と頭いいぞこいつ。

そうしてしばらく歩いていると、今度は乳製品コーナーでそれを始めた。

バターを差したので「バター」と答える。マーガリンを差したので「マーガリン」
と答え、チーズを差すので「チーズ」と答えてると「知ってるよ!」と言われた。

しかし、この後、伯父ちゃんと衣吹は、店内を大爆笑させる事になる。

ヤクルトを差した時、とっさに「古田」と答えた。「フ・ル・タ!」

この声が響いて、さっきの大人達が「またやってる」みたいな顔で見始めた。

次に明治ブルガリアヨーグルトと差したので「琴欧州」と小さい声で言うと、衣吹
はこれまたデッカイ声で「ことおーしゅー!」と叫んだ。これが引金になって周り
の人達が爆笑してしまったのだ。

何事と思ったのか、妹達がその場に来たのだが、衣吹は妹に向かって

「ママ、ことおーしゅーだよ!ことおーしゅー食べたい!」

と言い出した。
もう、乳製品コーナーには笑い声以外何も聞こえない。

「どうしてそうバカな事ばかり教えるの!サイテー!」

と妹の声が微かに聞こえたような気がした。


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