オヤビン日記
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2004年06月16日(水) おばあちゃんのこと

大親友Rちゃんのおばあちゃんが、遠い遠い空の向こうへと旅立ちました。

わたしが物心ついたときには、既に私の祖父母は4人ともこの世にいませんでした。
唯一ぼんやりと記憶に残っているのは、父方の祖母のお葬式だけです。

だからRちゃんのおばあちゃんは
私にとって本当のおばあちゃんのようでした。

お互いの実家が歩いて1分とかからない所にあったので、
毎日のようにRちゃんと私は一緒に遊んでいました。

遊びに行くとおばあちゃんは色々なお菓子を出してくれたり、
こっそりとお小遣いをくれたりもしました。
Rちゃんが一人暮らしを始めてからも、
わたしは時々Rちゃんの実家に遊びに行って、
おばあちゃんと2人でお茶を飲んで色々なお話をしました。

2度目の海外赴任が決まったとき、
年老いた両親を残して外国に行くことに
一人っ子の私はちょっと迷っていました。

そんなことは一言も言わなかったのに、おばあちゃんは
「若いうちにいろいろな物を見ておいたほうがいいんだよ。」
「お父さんたちはまだ元気だから大丈夫だよ。」
と背中を押してくれました。
だからわたしは思い切って日本を離れることができました。


体調が悪くてもう長くはないと知っていたのに、
わたしは「忙しい」「疲れてるから」を言い訳にして
おばあちゃんに会いに行くことを伸ばし伸ばしにしていました。
そしてもう2度と会えなくなってしまいました。

バカです。わたしはどうしようもないバカです。

もう一度会いたかったのに。
もう一度一緒にお茶を飲みながらお話をしたかったのに。


やりきれない気持ちでいっぱい。
どうしようもない気持ちに潰されそうです。
仕事をして、家事をして、悲しい気持ちを紛らわせようとします。
でもやっぱり一人でいると涙が自然に出てきてしまいます。

大切な人を失った悲しみは、時間が経つにつれてますます深くなってきます。
日常の何気ないときにふと思い出が黄泉がえってきて、悲しみが襲ってきます。

わたしは弱虫だから、こんなに深い悲しみと正面から向き合うことができません。
どうしたらいいんだろう。


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