オヤビン日記
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2004年01月13日(火) はたち

学生時代に6年間お世話になったバイト先(酒屋さん)に年賀状を出したら、
きょう、そこの店長の奥さんから寒中お見舞いが届いた。
「服喪中につき…」と書いてあるから、
おばあちゃんでも亡くなったのかと思いながら読みすすめると、
「K(息子さんの名前)が昨年2月に交通事故で… 成人式の1ヶ月後でした。」
と書いてあった。

信じられない。

K君は、私のちょうどひとまわり下。
一人っ子の私にとっては、かわいい弟みたいだった。
私がそこで働き始めた時は、小学校に入学したばかり。
泣き虫で、毎日泣いてたっけ。

お店が好きで、放課後はずーっとお店にいて、
店長の後ろを追いかけて毎日お手伝いしてた。
6歳年上のお兄ちゃんは、大人しくて勉強がよくできたのに、
K君は正反対で、勉強が嫌い。
とにかくやんちゃで、きかんぼうで生意気。
生傷のたえない、元気な男の子だった。

「chappy さん、そんな持ち方じゃダメ!」
「chappy さん、もっと素早くやってよ!」
ってよく注意された。

「ちょっとこっち来て!」って倉庫に呼ばれて、
「こっそり飲んじゃおうよ。」ってお店のジュースを隠れて飲んだりもした。

サッカーが好きで、いつもカズのマネをしたり、お店の前でボールを蹴ってた。
Jリーグ発足のニュースはお店で一緒に見た。
「chappy さん、僕が天皇杯に出たら、旗を持って必ず応援に来てよ!」
「Jリーグの選手になったら、絶対応援に来てよ!」
って言ってたのに。

私が外国に引っ越す前に、夫と一緒に久しぶりに挨拶に行ったら、
奥さんがとても喜んでくれたっけ。
お兄ちゃんもK君も学校を卒業して無事に就職したって、
2年前にもらった葉書に書いてあったのに。

こんなことってあるの?
成人式の一ヵ月後だなんて…
ご家族のみなさんに、どんな言葉をかけていいのか分からない。

悔しいよね、K君も。


「もうすぐ一周忌の法要ですが、あまりに悲しすぎてこの1年のことはほとんど覚えていません。」

という葉書の最後の一文が、胸に突き刺さった。


天国でK君に再会したら、一発殴りたい。


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