意識の内から、 客観のみを切り離して。
自身を、 専有させて了う事は。
時に。
自らを救う術と、 成り得るのだけれど。
言い換えれば。
主観を排除せねば、 自身を維持出来ぬ事の、 証で在って。
丁寧な客観視は。
自身を、 自ら生の無い物体と為す事の、 暗喩に他ならない。
そして其れは。
心に封をして、 人形として振る舞い続けた、 あの子の。
嘗ての、 選択其の物なのだ。
平然と、 泰然と、 淡々と。
「意識が戻るのに時間掛かった時。」 「先生はもう戻って来ないと思ってたんだってさ〜。」
あの子は、 事実を伝え始め。
俺は態と。
怒りに任せた主観を、 贈り返す。
「今じゃ笑うしか無いけれどさぁ。」
「本当にね。」
僅かでも。
言の葉に、 生の徴が含まれると。
こんなに深く、 安堵出来たりするんだね。
---------- References Oct.22 2003, 「何を残して消えたのですか」 Jul.02 2003, 「口を封じてしまいましたか」 Jun.08 2014, 「何を見て居たのでしょうか」
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