< 相手が違うと感じませんか >
同じ人生を歩んだわけじゃないんだから、 自分の気持ちを他人が全部理解できるわけない。
信じた相手が「受け止める」と言ったなら、 とことん信じるしか道はない。
かつて俺の前でそう言ったあの子が、 その言葉を打ち消すように、 受話器の向こうで彷徨っている・・・
まるで他人の発する言葉の様に、 勝手に俺が言葉を選んで口を開いている。 けれども一方で、 答えてはいけないと俺に警告を発する奴もいる。
あの子の声は普通じゃない。
いつもにまして突然の電話に、 酔ってふらふらの頭を平静に保つために、 心臓がものすごい速さで拍動している。
ヤケになって壊れたあの子も知っている。
今日必死に彼氏に伝えたはずのあの子の過去も、 何故か俺は知ってしまった。
どういうつもりで俺を頼っている? なんで俺にはそんな大事なことばかりぶつけてくる? どうして「あなたを狙ってる」なんて言える?
どこまで冗談だか、 全く見当がつかない・・・ |
2002年01月04日(金)
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