雲間の朝日に想うこと


< 素直になれれば楽ですか >


冗談混じりの友人の一言なのに、
しっかり動揺している自分がわかる。

まるで奥歯に挟まったように、
昨日からこの言葉が取れてくれない。


 「私はあなたに女として見られてないもん・・・」



彼女はどんなつもりで、
この気持ちを俺に言ったんだろう。

彼女の言葉の意味を、
きっと俺は理解できていない。



 ちょっとした弱音か?

 俺に今までと違う感情を持ち始めたのか?

 自暴自棄?

 それとも・・・




女として見ていないわけじゃない。

けれどあんたも、
俺を男として見ていないでしょう?


どっちも恋愛に関しては受け身・・・

性別は違うけれど、
性格はかなり似ているらしい。

お互い同じ匂いを感じる分だけ、
お互い慎重になっている。

本音をぶつけるのが微妙に怖い。



それをお互いわかっているはずだから・・・

余計にさっきの言葉を、
彼女が俺に言った理由がわからない。


2001年08月19日(日)


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