スイッチ。
登場人物|目次|跡|先|写真日記
2005年06月08日(水) |
彼がほっぺにキスした理由。3 |
突然 抱きしめられて、ほっぺにキスされた。
「・・じゃんけんのご褒美?」
とっさにあたしは訳のわからんことを口走った。 そんとき中村サンってなんか言ってたっけなあ。 思いだせんけど、困ったような顔してた気がする。
「お願い聞いてくれる?」
「やだ、絶対やだっ!!」
「たまにはいーじゃん。」
「よくない!ナシだよ、絶対。」
「たまにはアリなんじゃねーの?(笑 いや、ナシだよなぁ。」
中村サンの胸んとこ頭くっつけてたら バクバク心臓の音が聞こえた。 あたしにとってその音が哀しかった。
なんか色々考えてしまって。 だってせっかくあのときから今まで友達でおれたんに。 友達でおりたかったけん告白したのに。 そんなこと、とっくに忘れちゃったんかな・・。 なんで中村サンはあたしとの関係を壊しちゃうんやろ。
気がついたら、泣きそうになってた。
「そんな、泣きそうな顔するなって。もう何もしないから。」
抱きしめられて、あたしは顔をあげた。 そこには優しい顔した中村サンがいた。 (というよりも子犬のような目であたしを見てた。)
この何もしないってのはこれからはって意味だった。
不器用なキスされて そのあとは思い出したくない。
|