スイッチ。
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2004年11月26日(金) 彼は彼女だけを見ている。2


 一昨日、用があってメールしたら
 中村サンから電話がきた。

 「ふと思ったんよねー。
 
 「なあん?

 「オレぁ、本気で人好きになってないかも。
 
 「・・は?

 同棲までしてた彼女と別れてからというものの
 人を本気で好きになれてないらしい。
 
 それでも淋しさで求めてしまう自分がいて
 女の子が好きでフラフラしている自分に納得できなくて
 まゆちゃん一人にすればいいのに
 他にイイコがいたらどうしようとかあほなこと想って
 気に入った子とは遊んでメールして
 結果的に全部失いそうな自分が怖くて・・

 永遠語られた。

 まあ結論はこのままいけばラヴちゃんとやり直すだろう、らしい。

 何度も言わないでほしいよ、全く。
 あたし告白したんですよー??
 わかってますかー??

 あたしはボロボロになった。
 これ以上耐えきれないくらいグサグサッてなんか胸に刺さった。

 いくら平気なフリしてても
 いくら平気なフリができても
 これ以上は無理だった。
 
 側にいたくても
 我慢できるほどあたしは強くなれなかった。


 
 さとみに相談して
 もう中村サンとは連絡とらないことに決めた。

 携帯から

 『中村達也』

 が消えた。

 この頃あたしが連絡しない限り中村サンから連絡はなかった。
 中村サンの中で何かがかわったんかもしれん。


 案の定その電話を最後に連絡はない。
 淋しいけど、これでいいと思う。

 
 今の中村サンはあたしがいなくなっても
 さとみに連絡することもない。
 ましてや教室まで追っかけてくることもない。



 あたしの好きな「中村達也」はいなくなったんだ。
 消えちゃったんだ。


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