わたしの意地悪はこっちにも向かう - 2004年10月18日(月) 5月の終わり、「それでもしも変わったとしても、それは近くにいるからってことになるんじゃないの?」と尋ねた。 それが、そのときの彼のたったひとつの逃げ道を塞ぐ意地悪だということは、わかっていた。 ただ一つの理由で全てを納得してきたこれまでの自分を思ったとき、そのくらいは言ってもいいような気がした。 しかし、これはクリティカルだった。 思えば、わけのわからなさは、もうこのとき始まっていたのだろう。 自分のために言ったのか、相手のために言ったのか、さっぱりわからない。 あのときはただ、自分に嘘をつきつづけているだいじな人を、近くで見ているのが苦しかった。それだけだった。 でもその結果として、直接的にも間接的にも、進む道を見失ったあのひとに対して、わたしのできることはあまりにも少なく、そしてそれすらも、自分のためにしているのではないかと思ってしまう。 いちど諦めた人だ。 出ていくのがわたしではなくあのひとだったら、わたしはまた静かに諦めただろう。 そしてあの日、泣きながらここから出ていくと告げたときに返ってきたあのひとの言葉は、わたしの言葉でもある。 だから、わたしの意地悪は、こっちにも向かう。 わたしが本気だったら、なにか変わるの? -
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