なきむし - 2004年02月04日(水) ヨウさんに会った。 大学院に進学してから、会う頻度が増えた。たぶん、ゆうと別れてから増えたんだと思う。 今日はもうずいぶん整理できていたから、落ち着いて話せるだろうと思っていたわたしが甘かった。ヨウさんらしいコメントが聞ければそれでいいと思っていたのは、甘かった。 わたしがヨウさんを呼び出すときは、いつも、わたし自身が疲れているときや、何か相談があるときだ。それをヨウさんも知っていて、でも、物理的に会えないとき以外は、一度だって、断られたことはない。 初めて会ったのは、学部一年の、ちょうど今ごろだった。出会ったときから、今も変わらず、好きだと思っている。でも、この「好き」な気持ちがどういうものかを説明することは容易くない。ヨウさんの状況も、わたしの状況も、変わり続けていて、その中でたったひとつだけ確かなことがあって…でも、それすらも、何か言おうとすると、見えなくなってしまう種類のことだから。 そんな気持ちを抱えていることを、わたしはもしかしたら、忘れていたのかもしれない。 一度は我慢できた。 でも二度めに、ああ危ないな、と思ったときはもう遅かった。 よりによってお店で、男の人とふたりでいるときに……ひどく泣いてしまった。 ヨウさんの前で泣いたのは初めてだと思う。 もう決めたことなのに、どうして、こんなふうになってしまうのか、わからなかった。 決めたことなら頑張れ、と言われた。 本当に決めたのなら、思う通りにできるはずだとわたしは思っている。 だから、結局いつも通り、どれだけ本気かが試されているにすぎない。 それは自分でもわかっている。 何か新しいことが聞きたかったわけじゃない。ヨウさんは、決めたことを言わなきゃいけない人のひとりだったのだ。 勝手な思い込みかもしれないが、この間柄に冗談は存在していない。 冗談のように話してはいても、すべて本気だ。少なくともわたしの側は。ヨウさんとわたしはそういうところが似ていると思うから、ヨウさんも、わたしに向かって、思っていないことは言えないはずなのだ。何も根拠はないけれど、わたしはそう確信している。 なにか返事みたいだけれど、わたしは、ヨウさんが予想しているほどには、ヨウさんのことをいいひとだとは思っていなくて、でもだから、わたしはヨウさんを大事に思っているんです。伝わるでしょうか。 明かされていく秘密 何か終わり また始まり ありふれた言葉が からだ中を巡って 翼になる 帰り道、送ってもらった車の中で、この曲「スターゲイザー」がかかったこと、そしてそこでヨウさんが言ったことは忘れないと思う。始まるためには、終わらなければならない。 -
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