「リピート」

やさしくしづかに死んでゆく
再生されない生命の数多は
ヒトの夢に谺する星の界
こわれることを待つ リピイト

わたしはそのあいだで

さがしものをしている
さがしものをしている


冷たいという感覚は過ぎれば燃えるように熱くも感じ、美しく終わった過去はそのままただ美しく、もう一度手にしようと思えばその煌めきすら掴めるような錯覚と自惚れによく陥る。

2003という年は最早、同じものではなくなってしまった過去と現在の温度差を知らしめてくれた年だったような気がする。閉じる、という事を初めて識るというような。過去の経験が象る現在の自分。其処に無駄なものは何も無くまた、今年経験し感じた事も先の自分になる為に必要だったのだと。

美しき日々は戻らない。もうそれを美しくも感じない。望む、という事。信じる、という事。だから生きる、という事。美しくも醜くもない。ただ其処にあるだけの未来をこの手でまた選んでゆくだけ。様々なものと連鎖しながら。



わたしはそのあいだで

さがしものをしている
さがしものをしている



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