2005年12月15日(木) |
(ここに書く事は日記じゃなくて思い出日記なの。) |
思うにわたしは誰にもこの出来事を面と向かって打ち明けていない。なぜならとても恥ずかしい。でも、人って結構恥ずかしいことを打ち明けたくてうずうずしている。自分がどんな恥ずかしい事をして来たか、どんな悪い事をしてきたか、それを打ち明けるチャンスと相手を虎視眈々と狙ってる。「こんなことしちゃって、自分てホントだめなやつなんだよねー」なんて、泣き言の一つでも言って、相手に隙を見せたい時もあるのかな。
去年の9月に台湾に行ったときに、偶然ぶらぶらしていた暗いバーの中で、ある人から目が離せなくなった。あだ名はシャオヨン。人一倍背が高くて、中性的だった。なんともいえない雰囲気があった。外見で判断したと言われてしまえばそれまでだ。でも人の魅力は顔の造作や服装の問題じゃない。
もう一度会わずに、東京に帰りたくはなかった。次の日メールで連絡を取って、台北から30分電車に乗って、会いに行った。シャオヨンは仕事が忙しいのに、英語ができる友達をわざわざ2人用意していて待っていて、この得体の知れないわがままな日本人を相手させた。仕事が終わって合流し、その日は家に泊めてもらった。 台湾での50ccバイクの2〜4人乗りは、タモリのサングラスくらい当たり前で、アパートに向かうバイクの風が、わたしにとって心地よくないはずはなかった。なぜならそのときシャオヤンの背中に張り付いていたからだ。
台湾では、家の中ではふつうみんな靴は脱ぐけど、玄関に段がない。玄関ドアと床は同じ高さで、床に靴が散乱しているという様子。そして洗面所は、(少なくともアパートのは)トイレとシャワーが同じ部屋にある。シャワーにはバスタブがない。当然トイレットペーパーと床は常時湿っている、ということを学んだ。 シャオヨンは、たった1回会っただけでどうして自分のことがそんなに気になったのかわからない、と、わたしを理解するのに苦しんでいた。申し訳ないけど、うまく説明できないと言うしかなかった。 シャオヨンとは同じベッドでおとなしく別々に寝た。でもどきどきして眠れなかったな。
そして月日が流れ、シャオヨンはこの間東京に初めて遊びに来たらしい。でも、それを教えてはくれなかった。 もし東京に遊びに来たら、たくさんの場所を案内するよ、と伝えていた。でも会いたくないのは当然だね。シャオヨンの隣には、ベッカムヘアーの新しい恋人がいるからさ。幸せに笑っているといいな。
旅は人との巡り合い。あっ、恥ずかしい場所はカットしてちゃった。やっぱりカッコよく見せたい、なんていうわたしの煩悩がいかんね。除夜の鐘をきかなきゃね。
じゃあ今夜はこれでおしまい。またね。
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