セクサロイドは眠らない
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2001年06月23日(土) |
やってもやっても、終わりがない |
森の奥深く、私と同じシリアルNoの双子の男のドールが住んでいる。私と同じ顔。同じ皮膚。彼の男性器からは、私の女性器と同じ匂いがする。私と、彼は、他愛のないおしゃべりを繰り返し、優しい愛撫をお互いにほどこす。
いつまでもこうしていられたらいいいのに。
でも、私は私には欲情しない。何も流れ込んで来ない。何も流れ出して行かない。
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「妻以外の女とやりたくてどうしようもないんだ。」 その男は疲れたように言った。
ベッドの上でぐったりと。体の疲れでなく、心の疲れ。
部屋に入って来て、乱暴にスカートだけめくりあげて、挿入して、果てる。その短い間、男は私の顔など見ていなかった。
「やってもやっても、終わりがない。抱いていても、快感はない。だけど、やらないと壊れてしまいそうだ。」
怖いのね。
「そう。そうだ。怖いんだろう。キミはすごくいいよ。キミは俺から何も欲しがらない。キミはやるのが大好きだからな。前戯は要らないんだろう?挿入だけだろう?入れられるのが好きなんだろう?咥えるのが好きなんだろう?女と寝るのに、愛情があるふりなんて、もう俺にはできない。俺はもう、スカスカなんだ。何も手元にない。妻に分けてやる愛情もない。妻がいつもいつも俺に何かを求めていると思うと、たまらなくなるよ。まったく。」
なんて素敵なの。
たくさんの言葉を抱え込んで、何もないと思いこんでいる男は、とてもいとおしい。膿が溜まっていくのをじっと見ているのが好きだ。
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