切れてゆく、現実。僕の、腕。遠い音そばで、雑沓に残る闇。惰性の凶器は甘く凍え。不完全な酸素は、不確かな世界を描く。その指、硝子越し、消えないで、狼の記憶。知らないのなら知らないままでいい。貴方の視る世界、僕には遠すぎるから。閉ざされた透壁の、窒息しそうな青い空が。沈んで逝く。冷えきったその手、僕には触れることすら。離れてゆく進化、意味の無い嘘。全部、全部、不完全。僕らの存在する世界。