「静かな大地」を遠く離れて
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題:231話 函館から来た娘21 画:クレヨン 話:生きるも死ぬも、あなた様しだいです
昨日ここを読んでご心配下さった方たち、よぉく読んでみて下さい、もう一度。 この週末はむしろ奇跡的に思えるくらい、いいことづくめだったのでした(^^) 雨も雪も死も、生の震えを抑えきれない心象のスケッチであることに注意。
何か悲しいことがあるとしたら、この世に生まれてきたことくらいのものかな。 生誕の災厄を上回る苦痛はありません。その受苦と恍惚。…春と修羅、やね。 昨夜の心象スケッチ、自分で読むとしみじみと暖かい幸福感に包まれるのです。
だって…冷たい雨の日の夜に、鴨鍋をつつきながら土佐の酔鯨飲むんだよっ♪ そりゃあもう吹雪の中を歩き疲れて凍えた時に、ふと松岡修造の笑顔のポスター に出会うくらいに、とても心暖まる取り合わせです(<おわかりかしら? 笑) 「生きてるって楽しいね。楽しいサァ!」(by古波蔵恵里)といったところ。
なんかね、酔鯨にこだわったのは、2000年末のジョン万次郎から坂本龍馬 ラインの思い入れの延長で訪れた高知の心象。もちろんその秋のボストン旅行 を通じて世界帝国アメリカともモービィ・ディックとも沖縄とも通底している。 その高知と下北沢のつながり方もまた、僕にとっては特別なものだったのです。
函館の三味線マスター弥生ねえさんと、静内のカリスマ牧場主の弟志郎くんの 運命の交差点(アジマァ)、なかなか劇的で素敵です。噴火湾を渡る逃避航路。 恵山と駒ヶ岳、有珠山に樽前山、立派な火山が揃い踏みで旅路を見守ったはず。 この周辺だけではなく十勝岳や雌阿寒岳など、静かな大地は火山で出来ている。
由良さんより少し年上の宮澤賢治は、見事な稜線美を持つ火山、岩手山を望む 盛岡から中学の修学旅行で北海道を訪れた。それが17歳の頃。十年後、彼は 最愛の妹を喪った傷心を抱えて樺太を訪れる往復で、再び北海道の地を踏んだ。 それが「オホーツク挽歌」や「噴火湾(ノクターン)」を生んだ旅だった。 http://www.shugakusha.co.jp/kokugo/meisaku/kenji/year.htm
ウェブ日記というスタイル、昔BBS推奨派だった頃には考えられないことに とても気に入っています。一見リンクしていない「人生」がシンクロしてる妙。 保坂和志の『残響』とか『季節の記憶』みたいな感じで、些細な日常と形而上 の宇宙が当たり前に同居しながら、他人同士もまた時間軸の上を併走している。
運命をやり過ごしつつ、ゆんたくを続けていく強靱かつユルユルな心象の堆積。
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