「静かな大地」を遠く離れて
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2001年06月05日(火) なりゆき主義@2001

作家・池澤夏樹氏の読者である私、時風が、好き勝手に
テクストを離れて書きたいことを書こう、という日記へようこそ。

「ハナへの道」の冒頭を引用して「すばらしい新世界」伴走BBS
なんてものを立ち上げてみたのは、1999年の初めだった。
(↑『明るい旅情』@新潮文庫に落ちたばっかりに所収)
こんど朝日新聞紙上で連載が始まるという「静かな大地」は、
御大長年の構想による北海道開拓期に材をとった作品になるらしい。
極私的な事情になるが90年代の大半を彼の地で過ごした者としても
ギリシアやサハリンやニューイングランドなどに御大の影を追った
単なる「濃い」読者としても、なかなかに軽んずるわけにいかない事態だ。

経験上、新聞連載をフォローしつづけるのはかなり大変だ。
けど面白い。同時代を日々生きているという実感もある。
今回も「自分が読みつづけるため」というのを最大の理由にして
どーでもいい自分の日常などを交えつつ日録を残して行こうと思う。
BBS以上に「文体」の加減が難しいけど、肩の凝らない感じにしたい。
だいたいがWeb日記というのは「放言」するためにあるロバの耳、
顔文字も「(笑)」もOKで、そのうち近しい友人達に書くメール調に
なってくることでせう。
ちゅうわけで本日の表題通り「なりゆき主義」で、て〜げ〜に行きます。
池澤御大の「静かな大地」を読んでチャランケ!というよりは、ゆんたく
をして楽しもうという心、よろしければおつきあい下さいませ♪

日記の性質上、新聞連載の「ネタばれ」は当然あるものと思って下さい。
連載を読んでない人が読んでもおもしろいかもしれませんけど、
連載を楽しく読んでいるからといってこの日記がおもしろく読めるとは
限りません(笑)
すべては僕とのシンクロ具合でしょう。
そのへんは連載開始までにすでに考えている企画、まだはじまってないのに
「静かな大地を楽しむための100冊」でもご覧いただければ僕の守備範囲
というか、池澤夏樹氏や北海道への関心の持ち方が多少見えると思います。
ま、おいおい学の無さもミーハーさもバレるということで・・・。

あと一応この日記のタイトルの解題。
『エデンを遠く離れて』から語呂を拝借、僕自身が「静かな大地」北海道から
遠く離れてしまったなぁ・・・という慨嘆を込めつつ、テクストたる新聞連載を
「遠く離れて」しょうもないことをあれこれ書くぞ!という意欲を表わし、
アイヌの人々が「人間の静かな大地」と呼んだ土地が今では一世紀半の果てに
開拓とは、開発とは、そして近代とは何だったのか?という問いさえ発せられ
ている「遠く離れて」しまった現状をも匂わせて、もっともらしく粉飾
した苦し紛れのネーミングでもあります(^^;
果たして「静かな大地」とはエデンだったのか、という含みもあります。
「遠く離れて」どんな視線を注げるのか、それが重要だと思います。


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