P-diary
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2001年06月03日(日) 「朗読」第二日目

(11:00〜16:00)

今日はトライやるウィークの中学生二人を交えて、まずは「ういらう売り」から。
ある程度の一区切りずつを、順番にやっていく。
私は、最初にあたったのは、それほど難しいところではなかったのだが、二度目の周りで当たりそうになったのが「繻子 緋繻子 繻子 繻珍」。
サ行の苦手な私は、これが言えない。
嫌だなあと思いながら、待っていたら、微妙にずれて「親も嘉兵衛 子も嘉兵衛」。
良かったあと思ったのが失敗で、アクセントがぐちゃぐちゃになってしまった。
恥ずかしい…。

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“メモ2”より

◎声を前へ飛ばす。
目線を向けるとか、前を向くとかはあまり関係ない。
意識を前方へ向ける。
前方に声を作るイメージ。

◎モゴモゴ…
はっきりしゃべるためには、口先を一生懸命動かすのではなく、口の中を柔らかく使うことを意識する。

◎言葉の意味・雰囲気
言葉の、文章の、意味を無視して音の上げ下げをしたり、切ったり、つなげたり…ということをしないこと。
言葉の持つ雰囲気に合わせた音の流れを作ることによって、言葉の色合いができ、多彩な表現になる。
(例:番合羽か…武士風の厳しさ、強さ。/のら如来…柔らかさ、ゆるさ)

◎強調の仕方
強く発する。/ゆっくり発する。/音程をあげる。

◎音を押す。(とくに助詞)
意図的に行うのは良いが、意味もなく押すのは禁物。
※例:腹内“へ”納めますると…他のところへ入れることもできるが「腹内に」納めたいのだ、というのであれば、“へ”を納めるのも可。
※一つの文や、近いところで敢えて音を押すのは好ましくない。

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今回、詩の教材が追加された。
長田弘の「深呼吸の必要」(晶文社)から数編。
高校時代、ある先生が紹介してくださった詩集だ。
懐かしかった。
印象的だったのが「隠れんぼう」という詩。
これを使って授業をするのかなと思っていたら、中学生二人のための教材だった。
二人が、この中から好きな詩を選んで朗読する。
素直な読み方で、好感が持てる。が、いかんせん、「自分の世界」を広げることが出来ない。
それぞれに、自分のイメージや世界観は持っているのだが、それを聞き手に伝えることが難しい。
それは、私たちとて同じこと。
自分の思いが人に伝わるように話すことは難しい。

結局これらの詩を私たちが読む機会はなかったが、私も読みたかった…

◎「わたし」はどう思うのか。
◎聞き手にどのように伝えたいのか。

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“メモ3”より

『海の雪』(安房直子・作)の冒頭文。

(略)海沿いの道にバスが一台止まり、少年が一人降りました。
少年は来る途中で雪にあったらしく帽子もかぶらず、傘ももっていませんでした。(略)

※意味が通じるように読むためには、どこに気をつけなくてはならないか?
 →少年は、家を出るときには雪が降っていなかった。
 →が、バスに乗っているときに雪が降り始めた。
 →なので、帽子も傘も持っていなかった。

※読むときには“途中で”の音を立てなくてはならない。


◎アクセント

◎イントネーション…疑問文=語尾が上がる/命令文=語尾が強くなる(下がる) 等。
          文章のニュアンス。

◎プロミネンス…(卓立=目立つこと、優れていること)
        文章の中で目立たせたいところ。どこにポイントがあるのか。=文章の論理。


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午後、いよいよ 谷川俊太郎「生きる」の朗読。

◎その感覚を思い浮かべる。説明するのではなく、その情景に聞き手を引き込む。

◎スピード。…そのスピードで、聞き手に届くか?早すぎる読みは、投げ込まれる感じ。

◎音で届ける。

◎母音の効果「はばたく」=「アアアウ」/「とどろく」=「オオオウ」

◎朗読…完全なる自由を求められるのが一番

◎無声音と有声音に注意。

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最後に、何人もで一節ずつ読んでいった。
私も思いきって手を挙げて読んだが、読むまでは私なりに読みたい気持ちや、工夫もあったつもりだったのに、情けないことに立った瞬間、全て吹っ飛んだ。
どこがポイントかよく分からないまま、終わってしまった。
残念。

とっても素敵な声の先生のおかげか、「ああ、私ももっと上手く読めるようになりたい、もっとたくさん声に出して読みたい。」そう思った二日間だった。
元来、人前で話をすることに抵抗のある私だが(…いや、ほんとに…)、今日は違った。
抵抗がないわけではないが、読みたいという気持ちの方が強かった。

ちなみに、伊●先生は、テレビなどでもご活躍…とのこと。
日曜日の深夜、三谷幸喜の「みんなのいえ」メイキング番組のナレーション(吹き替え?)で、早速そのお声を聞くことが出来た。
んー、やっぱり素敵な声でした。


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