日常喜劇

2006年09月12日(火) 幕末読書1


こないだの衝撃からずっと幕末モノばかり
読んでいる。今は、ホントに今更ながら
司馬遼の「燃えよ剣」を読書中。
新撰組好きには永遠のバイブルだろう。
これは土方を主人公に書かれているのだが、
最初はあまりにもアクが強くて引き気味だった。
だっていきなり、気に入った女を暗がりに引きずり込む
祭に向かうシーンから始まるんだもの、身分の高い
女じゃないと興味がないとか、顔は覚えてなくても
やってみたらなんとなく体が覚えてたとか、そりゃ
引くって…しかも潔癖で性格ひねくれまくってるし。
だが読み進むにつれて、この男の味がだんだん
解ってくる。一本気でひたむきで不器用で、
なるほど男も惚れる男とはこういうタイプだろう。
近藤や沖田との仲もイイカンジに書かれていて、
この沖田に腐女子が群がるのも頷けるというものだ。
天真爛漫で、沖田だけが知る土方の弱点とかあって
「土方さんは可愛いなぁ」とか言ってしまうし、
土方も沖田には甘いし。耳打ちするために抱きついて
きた時は思わずガッツポーズ取ってしまったほどだ。
…その前に一緒に原っぱで用足してたけど(笑)
土方は女を引っ張り込んでばっかだったけど、
新撰組で副長をやるようになってからはほとんど
女に手をつけなくなってしまった。が、ふとした
ことから出会った女に惹かれてしまう。
でも大事にしたいあまり手を触れず世間話ばかりして
いるうちについ、気持ちが高ぶって
「抱いて差し上げたくなる」と言ってしまう。
私は目を疑った。

どこの貴族語だそれは!?

どんな耽美小説の美形にも敵わない名セリフである。
攻がよほどイイ男でないと成立しないからだ。
イイ男というのは、今時のペラい耽美小説では
お目にかかれない味のある男のことである。頭が良くて
運動が出来て金持ちで美形でキザなセリフが得意の
テクニシャン(笑)では到底薄っぺらくて勝ち目がない。
渋みとか孤独とか内面の葛藤とかそれでも一本筋を
通す男らしさとか、そういうものがないとダメなのだ。
ためしに一昼夜色々な例を模索(笑)してみたが、
どう考えても上手くいかない。どうひねってみても
「抱いてさしあげたくなる」展開が出てこないのだ。
さすが司馬遼!さすが土方!
ありえないくらいにカッコいい!!

しかし土方は男性ファンも多いはずなのに、
どうして土方のような苦味走ったイイ男はなかなか
居ないのだろう??


 < 過去  INDEX  未来 >


牛良 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加