明日から旅行で長野の上田・別所温泉に行くのだが、 それに先立って池波正太郎の「真田太平記」を読んだ。 ここ2週間ばかり、仕事が忙しいうえ行き帰りは太平記を 読んでいたものだから、もうほとんど仕事と真田太平記の 記憶しかない。文庫サイズで全12巻の大長編。 真田昌幸と二人の子供、信幸と幸村の人生を主軸に、 戦国時代の終焉を描く池波を代表する一大傑作だ。 10〜12巻あたりは、盛り上がり過ぎて仕事そっちのけで 電車に乗るのが待ち遠しいと感じるほど楽しかった。 そして今日ようやく読み終わったのだが、なんというか、 登場人物といっしょに
年食ったなぁ…
という感慨でいっぱいだ。 19才の佐平次が出てくる場面から始まり、その佐平次が 52才で死んで、幸村49才も死んで、生き残った兄の 信之は90才以上まで生きるんだけどそこもさらりと 説明があって…なんかもうこちらまで「長生きしたな」と 思えてならない。すっかり老成してしまった気分だ。 皆のことを、いちいち詳しく書いている訳じゃない。 描写を、軽く2〜3年すっとばすことだってあったのに、 すごい親密さを感じるのはさすがに池波。 特に最後の10〜12巻あたりは涙無くして読めない内容で、 何度電車の中でハンカチ出したか解らないくらいだ。 ああもうなんてイイ男共ばかりなんだ! 私は特に信之v幸村兄弟を推したい。 長身美形で冷静沈着な兄と、天衣無縫で人に慕われる 魅力を持った弟、なんてステキなやをいの餌!(をい) 兄なんて、知性派なのに武将としても立派で強いし実は熱い男。 弟は天真爛漫なくせに智謀も持ち合わせてて、戦にも強い。 彼らはお互いのことを一番理解していて、互いに対しては ものすごい巨大評価だ。弟は兄の智謀を「兄上は天下を治めるに 相応しい資質の持ち主」と堂々と言っちゃうし、兄は最後まで 徳川に抵抗する弟を「幸村ほどの男を一万石で召抱えようなど とは…」とか呆れてるし、なんかもうアチチのご馳走様だ。 元々、幼い頃から仲良く一緒に暮らしていた兄弟。兄は父親に あまり好かれてなかったけど、好かれまくってる弟にヒネる 様子もなく、弟も兄を慕いまくり。そんな兄弟が、互いの 信念によって敵味方に分かれて、滅多に会えなくなって しまうんだけど、会った時がまた涙々に素晴らしい。 何しろ15年ぶりの再会とかでも、ものすごく口数少ないのだ。 でもお互いにじっと見詰め合って、それだけで意思が通じて しまってるものだから言うこと無くても大丈夫。 現代の男には考えられない男らしさだ。
世間では、弟・幸村ばかりクローズアップされていろんな 戦国ものゲームで美少年扱いされているが、個人的には 兄・信之を大河ドラマの主人公にしてもおかしくないほどの 偉人だと思う。ああぁあ、なんてステキな兄弟…vvv
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