ナナとワタシ
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ある夜の8時半頃、お仕事しておりましたらイエ電がぷるぷると鳴りまして。 番号を確認しましたらナナの家の番号でございますよ。
まいったなぁ。 なんだよワタシと話したくて電話かけてきちゃったの? ワタシは今仕事中なんですよ! キミにかまけているヒマはないんだぜベイビー。
と思いつつ、もちろんかまける気満々で電話に出てみましたら。
「もしもしー?じょりぃちゃーん?」と、幼い声が。
あらナナったら、随分声が若返って。 なんてはずはなく、末子ちゃんからの電話でしたよ。
「そうだよー」 「あたし誰だかわかる?」 「わかるよー」 「・・・あのね、授業参観来てくれたときに、一緒にクリスマスリース作ったでしょ?」 「うん、楽しかったね(*´∀`*)」 「あれのね、ピンクのハートが取れちゃったの」 「そうかー。じゃ直さないとね」 「直しに来てくれる?」 「うん。行く!」 グルーガン買っておいてよかった! 「じゃあ
「ママに換わるね」と続くかと思ったら
「おねえちゃんに換わるね」と。
長女ちゃん? ワタシに何の話かしら。
「もしもし? じょりぃちゃんてさー、・・・ママのこと好きなの?」
とかな話だったらどうしよう!
と、一瞬にしてひとりで右往左往していたんですが。
「もしもしじょりぃちゃん?あたし。こんちは」 とっても早口な長女ちゃん。 「こんちは。久しぶり」 「久しぶり。 あのさ、じょりぃちゃんて、最近全然ウチ来ないじゃん?」 「ママが忙しぶってるからね」
人のせいにするじょりぃ。 でも本当なんですよ!
「そうなんだよね、あの人忙しぶってるからね」 ほらね?
忙しくて家がとてつもなく散らかってるから、家で会うのはイヤなんですって。 なによ今さらと思ったりもしますが、散らかっている家に他人を上げるのはすごくイヤだという気持ちもわかりますので、ワタシも行きません。ぷん。
「でさ、修学旅行に行ったんだけどさ、じょりぃちゃんにもおみやげ買ってあるのに渡せないわけよ」と長女ちゃん。 「えー? おみやげ買ってきてくれたのー?(*´∀`*)」 う、うれしい・・・。 「うん。すげーつまんないもんだけど(笑) でも、じょりぃちゃんにあんまり会えないってわかってたから、とりあえず食べ物はやめておいたんだ。 そうすればいつでも渡せるでしょ?」 「そうだね。頭がいいな!」 「いっそいやがらせにナマモノにしようかなと思ったんだけど(笑)」 「( ^ ∀ ` ^ )ママみたいなこと言わないで」 「まあとにかく、食べ物じゃないからいつでもいいんだけどさ。 買ってあるから、覚えておいて、ついでのときにでも取りに来てよ」 「どうもありがとー」
しかし。 長女ちゃんも大人になってきましたら、ホントにママと話しているのやら長女ちゃんと話しているのやらわからないような憎たらしさ じゃなくて、えらそうな じゃなくて ええと かわいらしさになってきました。(無理があるな)
そのあとナナに換わりまして。
「長女のおみやげの話、聞いた? 取りに来て。あたしの都合のいいときに」 「うん。行くー。 あとね、末子ちゃんがリース壊れたから直しに来てって言うんだ(*´∀`*)」 にこにこにこ 「あ、そうなんだ。ふうん。まあそれはどっちでもいいや」
つ め た い な 。
「それよりさー、ネットで調べてほしいことがあるのだよ。えへへ」とナナ。
話って。 まあ、そんなこったろうと思ったけど( ´_ゝ`)
でもワタシは、困ったときにワタシを頼ってくれる というか 使ってくれるナナが好きです。 というか、前からちゃっかりを装ったオンナではありましたが、それでも以前は
「こんなこと頼んだら悪いかな」 とか 「こんなときだけ連絡したら悪いかな」 とか
ワタシに対して割とそのへんに気を使っていたナナだったんですよね。(あれでも) その上どうやら、ワタシがそのようにちゃっかり甘えるナナが好きなのかも、と、さらにおかしな具合に気を使って、わざわざちゃっかりしていたところもあったみたいなんですよ。 何かこう、気の使い方を著しく間違えている気もしますが、ワタシが対象だということで実はあまり間違えていない気もします。 とにかく、ワタシに対して気を使っていたのは事実だったわけでございますよ。
ところが最近は、そーゆー「玄関」みたいな部分をとっぱらって
「困った。そうだ。じょりぃに頼もう」
と、実にシンプルになったわけですよ。 ちゃっかりさが。
これが楽。 お互いにとても楽。
しかし、今回の頼まれ事というか調べものが、ちとめんどくさい。
「ちょっと待って。 安請け合いしてちゃんと調べられないと困るから、今ちょっと見てみる」 「うん」
カタカタカタカタ(<ググっている音)
「・・・うん、このヒット具合ならなんとかなりそうだ」 「ホント?ありがとー。 あ、何通りか調べてね。そうねえ、紙に4〜5枚くらいまでにしてまとめておいてもらおうかな。 それ以下だと資料不足って気がするし、それ以上だと読む気がしないし」
ホント、気を使わなくなってくれてうれしいですよね!
「うん。わかった」 しかしにこやかに指令に従うじょりぃ。 「じゃ、よろしく。ファックスしておいて」 「今すぐは無理」 「あたしも少し仮眠取ってからそれらをまとめるから、すぐでなくてもいいよ。 そうだなー、でも11時頃までに送っておいて」
ホント、気を使わなくなってくれてうれしいですよね!
用件だけの電話を済ませ、ワタシはそのあと、自分の仕事は後回しにしてナナのための調べものです。 へー、ほーう、と、自分も勉強しながらの作業なので、楽しいといえば楽しいです。 で、指令どおり、5枚にまとめたプリントをファックス。
へへへ。 きっとワタシに、とっても感謝してるはず(*´∀`*) 今日、もーいっかいくらい電話くるかも。 へへへ。 まあ、メールくらいはよこしますよねきっと。 「いつもありがと☆抱いて」とか。 「ごほうびに抱いてあげる☆」とか。
2日経ちましたが何の音沙汰もありません(・_・)
もっと気を使えよ。
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