ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2005年01月26日(水) 手を振る彼女

今日、ナナに会いました。


去年の暮れのうちから「1月中に、一度どこかに出かけましょう」と約束していたのですが。
1月頭に「恋愛感情はない」宣告事件があり、あらあらどうなってしまうのかしら、なんて思っていたんですけど。

ワタシったら、「放っておいてよ」で宣告事件時の電話を終え、そのあといじけた心でプリプリしているようなメールを送ってそれきりになっておりましたので。(ナナからの丁寧なメールには返信しなかったのです)
「元通りの仲良しさん」になるきっかけがほしかったワタシは、「お出かけの約束」にかこつけて、一週間ほど前にしらばっくれてナナに電話したのでありました。

なんかもうふっきれちゃったし。
ぜーんぜんへーき。
フツウすぎちゃって、ナナも張り合いがなかろうなぁ。ははははははははは歯。

なーんて気持ちで電話したんですが。


ナナの空気が重い。

返事が短い。

何考えてるかわからない。


ということが最初の30秒で確認でき、一気に再会当時の超緊張モードに退行したワタシは、言葉は出てこないわ、どもるわで、しどろもどろでございますよ。
ナナはナナで「こいつ何考えてんだか」と思ったと思いますが。
このあいだ全てを人のせいにした怒りメールを送ってきたかと思ったら、今日はへらへらおどおどしながら「きょ・きょ・今日って寒いよねーあはは あは」なんて電話してきてるんですからねえじょりぃって人ったら。


いかん。
ワタシは3●歳。 大人なワタシのはずなのに。
ナナに対するローティーンぶりは卒業しようと決めたのに。
なにも変わっておりません。

そのうち、子供たちの話題になってきましたら、ナナの口もなめらかになってまいりまして。
ありがとう、子供らよ。


そして出かける日も決まり、なんてことない話もいつも通りにでき、じゃあね、と電話を切ろうとしたら、ナナ

「    もう怒ってないの?」  と。

そ、そうか。
ワタシが怒っていると思っていたのね。
怒ったように振る舞ってしまいましたが、実際は悲しいばかりで怒っていませんでしたし、ワタシの心もすっかり落ち着きを取り戻しましたし。
な、なんて答えようかしら。

「そもそも、怒ってなかったし」とワタシ。


でもこれってウソじゃんちょっと。


「怒ってなかったの?」
「うん。 ぜんぜん」  ぜんぜん、とまで言ってますけどこの人。
「怒ってるかと思った」
「いや、まったく」

しかもワタシの口調はすごく冷たい感じです。
なにその話?ああ、そんなこともあったっけ?なんてことない話だから気にもしてなかったよ、あははのは、なーんて感じです。
自分のプライドを優先しているようです。見栄っぱりのえーかっこしーじょりぃ。
イヤだなあ。 とっても自己嫌悪です。

ナナの「ふうんそうなんだ」でこの話は終わり、しばらくして電話も終了。


そして、一昨日あたりに「末子の幼稚園の役員行事が忙しくてさ。午後が使えなくなっちゃった。日を改める?」とナナからメールをもらったのですが、ワタシとしては少しでも早く一度顔を合わせてわだかまりをなくしておきたかったので、「じゃあ、とりあえず日を変えずに、1時間くらいお茶しようよ」ということになり、本日の短時間デエトとなったのであります。


今日に辿り着くまでにこんなに字数を稼いでしまいました。


で、今日。
11時前から入れるような小じゃれた喫茶店はこのへんにはありませんので。
一番近いファミレス「ガ●ト」に行きました。



・・・・無言多し。


やっぱ、なんか、今までどおりにしらばっくれてすぐにすんなり、というわけにはいかないものですね。
ワタシよりもナナのほうが、なんかわだかまっているというか。
ワタシの自分勝手な振る舞いに、怒ったりとまどったりさせてしまっているのかなぁ。
ていうより、何を言えばワタシが傷ついちゃうのか計りながら話す、みたいな気を使わせてしまっているのかもしれません。

お互い、先日のゴタゴタについては一切何も触れず。
たまに長い無言を挟みながら、どうでもいいような話をちらほらと。
時間がたつにつれ、ナナから笑顔が出るようになってきて。

よかった。
ほっ。
ワタシは相変わらずへらへらしております。
へらへらはワタシの大切なヨロイなのでございます。ということを本日きっちりと自覚いたしました。
自分の感情に正直に喜怒哀楽を出すほうが、ワタシにはしんどいのですね。

「ねえ、そんなに年中幼稚園の仕事で忙しくてさー、3月、旅行行けるの?」とワタシ。しゃあしゃあと。
「うん。大丈夫だと思うよ。 あ、でも土日にしてね?」
「うん」
「もれなく末子がついてきちゃうと思うけど・・・」
「(笑)全然OK」
「なんかさ、最近、末子があたしにひっつきっぱなしでさ。ママじゃないとダメになっちゃって」
「ふうん」
「前はパパとか次女ちゃんとも寝れたんだけど、最近あたしじゃないとダメなんだよね」
「かわいいじゃん」
「んー、まあね。そういうのもこれで最後だろうし(笑)。
 パパはさびしがってるけど。『なんでパパじゃダメなんだよー末子ー』とか言って(笑)」
「はははは」

このときは話をそのまま素直に聞いて、なんだ末子ちゃん甘ったれだなあ、なんてこと思っていたんですが。
帰りの車の中で「も、もしかして、ワタシったら警戒されてて、それで末子ちゃんを連れていくことに?」なーんてうがった考えも頭に浮かんだのですが。

考えてみたら、「3月に旅行に行こう」と話していた秋頃からすでに「そのときは末子付きかも」と言われていたことを思いだし、ちょっと安堵。
まあ、ナナに触られることすら拒否するワタシに淫らな行為に及ばれるとは、さすがにナナも思わないでしょうしねえ。


ゴタゴタ話にビミョーにシンクロする話題が、ひとつだけ出ました。

ナナはつい先頃とある占い師さんを訪ねていったのですが。
「占い見てもらおうかなーと思って」と年末に言っていたので、どうせ見てもらうなら、行ってからずずーーんと来ないようなところに行って欲しいと思い、ワタシのまわりで人気のある占いの先生をご紹介したのです。
その先生、言ってもしょうがないイヤなことは言わないんですよ。
常に「解決策として」の答を話してくれて、最終的には「でも、結局あなたがどうしたいかよね。やりたいようにしかできないんだもの」と適当な(でも大事だとワタシは思う)ことを言ってくれるので、その先生と話すと「まあなんとかなるか」という気持ちになれるのです。他力本願な気持ちにもなりませんし。不安も煽られませんし。おかしなモノも売りつけられませんし。
それになにしろ美人なんです。<ここ、大事
おまけに安い。 一人の生年月日につき、2千円でございます。

で、その話も出ましてね。

「あの先生、独特だよね。なんか、適当っぽく感じるんだけど、親身になってくれるし(笑)」
「うん。 ワタシのまわりでは人気あるんだよね」
「みんなはどんなこと占ってもらってるのかな」
「ワタシは独立する時期を見てもらうのと、独立を決めた年の2回、仕事のことで相談したけど。
 ワタシのまわりの若い娘どもは、恋愛相談ばっかだよ(笑)」
「恋愛かー(笑)。そんな、自分の気持ちが頼りなモン、人にきいて決められるのかぁ?(笑)」
「いろいろ言ってもらえるのが楽しいんじゃないの? 安いしさ。アミューズメント感覚っつーことで」
「なるほどねー。 でもさ、恋愛なんて、何見てもらうの? 好きな人との相性とか?」
「それもあるだろうね。 でも、あの先生のところに通ってた連中は恋愛ジャンキーが多くてさ、
 今つきあっている人がいるけど、違う人ともうまくいってきちゃって、どっちにしよう、とか、そんなのが多かったかな」
「???? なんだそれ?」

ナナ、きょとんとしております。

「なんでそんなこと訊くのだー?」とナナ。
「楽しいからだろ」
「ていうかさー、両方スキなら、両方とつきあってればいいじゃんねー」

え? いいのそれって?

「あははははは。 まあ、ワタシならそうするけどね」 常に常に。
「(笑) みんなはどうしてどちらか選ぶの? どっちかを特別スキならそもそも相談しないよね?
 自分で選べないほどスキなんでしょ? どっちも」
「うーーーん・・・・。 ワタシが思うに、結婚がからんでくるからじゃないかな」
「結婚?」
「うん。 結婚したければ、どちらかに絞らなければならないよね」
「なるほどねー・・・・」

と納得してくれたあと、ナナが言いました。

「でもさー、あたしには実は、いっぺんに同じくらい好きな人が存在するってことがピンとこないんだよね」


それってもしかして、ワタシも含む?(°▽°)


そして、ポリガミーとモノガミーの説明をするじょりぃ。
(ちなみにこちらのテキストが興味深かったです。コレによるとワタシは「モノガミーの枠を越えられないポリガミー」で、問題アーリーな風情)


「なるほどね。 ・・・それって、お互い相容れるものなのかな?」とナナ。
「ワタシは相容れないと思う。
 頭では理解できても、感覚として受け入れられないんじゃないかな。
 特にモノガミーからポリガミーを見た場合」
「    かもね」


無言。


そろそろ時間だね、ということで店を出まして。
本日のデエト代、二人合わせて600円足らず。 安いです。


そして。 今日気付いたこと。

ワタシは以前ほどナナを前にしてときめいておりません。
たぶん、先日の騒動があって、ワタシの感情は仮死状態に入っているのではないかと。自己防衛のために。

あるいは、ホントに気持ちが冷めてしまったのでしょうか。
今はまだわかりません。
でも、この仮死状態のおかげで、全体的にはいたってフツウに、今までどおりに振る舞えたと思います。
と思っているのは自分ばかりで、実はそっけなさすぎたりそわそわしすぎたりということがあったかもしれませんが。
自覚している限りでは「いたってフツウに、友達とお茶しました」という感じでございました。


ナナを家まで送って。
車から降りながら「今度またゆっくり会おうね」と言ってくれたナナ。

「うん」
「あたしが忙しぶっちゃってて悪いんだけど」
「しかたないよ」

車から降りて、ドアに手をかけながら、「あー・・・」と小さく何か言いかけるナナ。
「ん?」
「   夜に家に来てよ、またさ」 
「うん」
「夜なら時間つくれると思うんだ。子供たちも喜ぶし」
「うん」
「夜なら、週末だとありがたいの」
「週末って、土曜日ってこと? 金曜日?」
「金曜日」
「わかった」

なんとなく、不器用に一生懸命伝えてくれているような感じがして、嬉しく安心するじょりぃ。


ドアを閉めながら「またね」と、最後にふたたび念を押してくれまして。
やさしいな、キミ。
気を使ってくれているのだね。


ドアを閉めてからも、こちらに向かって何か話しております。
口の動きから察するに「きをつけてね」だと思います。
こんなに別れ際引っ張ってくれることもないので、やっぱり気を使わせてしまっているのかな。
それはそれで、ちょっと嬉しかったりもしますが。なんか調子狂います。
ワタシのことなら、そんなに心配しなくても大丈夫だよ、ナナ。


「きをつけてね」に応えて手を振って、ナナも手を振って。
車を方向変換させて、発進するときに、少し遠くなったナナを見たらまた手を振ってくれて。
車が走り出してもまだ振ってる。 


いつも通りそっけなくしてくれていいのに。




そんなに手を振るな。


サヨナラに見えてしまいそうなのだよ。
今のワタシには。




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