ナナとワタシ
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誰にでもなつくけど自ら寄っていくのはあたしにだけ、と思っていた犬がおりました。
犬って基本的にウザくてあんまり好きじゃないけど、寄ってこられるとかわいいしあたしの言うことをよくきくので、放っておけなくてちょっとかわいがっちゃったりして。情も移っちゃったりして。 なんか、ちょっといつもさびしそうに見えるけど、オマエのおうちはあるの? 心配だなー。 でもうちじゃ飼えないしね・・。 ああ、でも心配。 とりあえず、ご飯食べておいき。 栄養のあるもの作ってあげる。 ここで寝てもいいよ、たまになら。 いつでも遊びにおいでね。 子供たちも犬は大好きで大喜びだし、パパも犬は好きだから。 でも、パパに嫌われちゃうと追い払わなくちゃならないから、いいこにしててね。
・・・今日はカラダの具合が悪そう。 死んじゃったりしたらどうしよう。 ああ、オマエに安心して帰れるところがあったらねえ。 あたしも安心なんだけ・・・・って? え? あるの? 毎日ぬくぬく暮らしてんの? 飼い主大好き? ・・・・あ、そーーーーー。 よかったね。 まあそれならそれであたしも安心したよ。 よかったよかった。
え? おなかすいた? だってちゃんと食べさせてもらえてるんでしょー? さびしい? 飼い主にかわいがってもらいなー。 飼い主もそのほうが嬉しいって。 ていうかさーーー、あたしを責めるようにクウンクウン言うの、やめてよーーー。 あたしが悪いことしてるみたいじゃん。 遊べるときは遊んであげてるでしょ? よしよし。 ん? 飼い主がだらしなくて困るって? でもさー、それはあたしに言われてもさー。 ・・・と言いつつ、オマエがいったいどんな人にどんな飼われかたをしているのかはちょっと気になるのよ。 いつもぐっすり眠れないみたいだけど、飼い主のところではピリピリしないで眠れるの? え? 怖い夢見るとわざわざ起こして飼い主のふとんに入るの? 犬のくせに?? ・・・まあでもよかったじゃん、それで安心してまた眠れるわけでしょ? ふうん。そうなんだー。へえー。 よかったね、やさしい飼い主がいて。
・・・またあの犬、ひたすらこっち見て、ただただ待ってる・・・。困った。 吠えるわけでもないし、しつこくするわけでもないし、文句の言いようはないんだけど。 そーゆーふーにされると、やっぱなんか、罪悪感生じちゃうし。 たまに目が合うと、嬉しそうにシッポ振るから、なんかかえってかわいそうなので、ちゃんとかまってあげられるときだけ目をやるようにしようっと。そうしよう。あたしも忙しいしさ。 ・・・なーんてやってると、せつなそうな顔でこっち見るわけよ。 鼻をピスピス鳴らしてるのよ。 困る。 困った。 あたしはあの犬をかまっていいのか?よくわからん。
ていうか、飼い主が大事にしてくれてるなら、どうしてあたしのところに来るのだーーーー!
・・・なんて、ちょっと冷たくしたら、最近来ないな、あの犬。 あたしのせい? 違うよね? あの犬かわいがってる人って他にもいっぱいいるみたいだし、誰にでもなついてるし、あたしがあの犬になくてはならない存在かっていえばそうじゃない気がするし。 あ、ほらやっぱり、まーたきれいな人にひょこひょこくっついていってるあのバカ犬。 あ、今日は飼い主と嬉しそうに散歩してる。 まあ、よかったじゃん。 お前が幸せなのならそれでいーやもう。疲れるよこーゆーのって。
・・・・だからなんでまたピスピス鳴いてるんだよ! あたしが冷たいって、それって、オマエが勝手にどっかフラフラ遊び歩いてただけでしょ? 遠慮してた? それってあたしがいつ頼んだの? いつでも遊びにおいでって言ってるでしょ? 散歩したい? でもさー、それってさー、いいのかなー。 散歩って、飼い主がするんじゃないの? いや、あたしは別にかまわないんだけどさ。 飼い主が気を悪くするかもしれないじゃん? ということを気にするあたしもイヤなの!
もう、好きにしてていいから、あたしに悲しそうにピスピス・クウンクンするのはやめてくれーーー。 気になっちゃうの! なんとかしなきゃ悪いのかなって自分を責めちゃうの! あたしだってオマエとすごーく散歩したいときだってあるけど、飼い主の顔色気にしながらなんてイヤなのよ。
で? 犬。 結局のところ、オマエはいったい、どうしたいのだ? これからもひたすらシッポ振りながら、こっち見て、声かけてもらうの待ち続けるの? 困ったな。
でも既に、もしあの犬がいなくなったら、あたしもかなりさびしい。 これも困った。 犬にこんな風に好かれたことないし、犬の扱いってわかんないし、さてどうしたものかなぁ。
-----------------「犬とあたし」終了
全開のナナワタ 間違えました 前回のナナワタをアップしてから、ふうむ、といろいろと考えました。
アップしたときは、単にちょっと浮かれていたのでございます。 ちょっとちょっとちょっと! ナナにヤキモチ妬かれちゃったよ! すげえ! みたいな。 それがどのような種類のヤキモチであっても、ワタシのことを何らかの形で強く意識しているということですからね。 まして、ナナは友達づきあいに淡泊な人です。「楽しけりゃなんでもいーや」「楽しくなけりゃいらねーや」という人です。 パパのことに関しては、若い頃はまあ悶着もあったみたいですが。 でも、ということは、ただの友達ならヤキモチも妬かないはずじゃん。 なーんて具合にですね。
が、ラブでないのもわかっているんですが。 なんていうんでしょうね。 うーむ・・・・・・
なんて考えてたら、いつの間にか「犬とあたし」ができあがっておりました。
もちろん「犬」というのは単純に動物の犬という意味でありまして、「お前、常務の犬だな(蔑笑)」とかの犬ではありません。念のため。 しかもこれは、あくまでもじょりぃの想像の産物でございますから。 ホントのところ、ナナがどう思っているかなんてのは神のみぞ知るというか、ナナのみぞ知るわけでありますが。
で、ワタシがなんでこんなもんを忙しい中ちまちまと書いているかといえば、実はナナに電話したいなーと思ったのですが、でもウザがられたらイヤだから向こうからコンタクト来るまで待ってようっと、なんて相変わらずウジウジしたことを考えていたからであります。
しゅん。
としたところで、何の気なしに携帯を開き。 現在残っている中でいちばん古いナナからのメールでも読んで、気を紛らわせようとしてみたりして。
・・・・しかしそれが、エライ冷たい感じのものだったらさらに落ち込むなーワクワク。<無理矢理ワクワクしてみました
いちばん古いの、8/9ですって。 真夏ですよ奥さん。
内容は。
ゆうべはちゃんと眠れた? 今日は眠くて辛くない? まださびしい気持ちで落ち込んでいるの?
犬がピスピス言ったときのものだったらしいです。
ナナ、おつかれさまだワンっ。
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